内容説明
先人の思索を手がかりにしながら、あらためて過去の日本人が、知識・技術ではなく、自分そのものを育てる“徳”というものをどのようにとらえてきたかを反省し、“徳”にはどのようなものがあるのか、また、それを身につけていくにはどうしたらよいのかを考える。
目次
第1章 秩序と和合(惻隠の心;敬―「うやまい」「つつしみ」;清浄;礼―天地の序;倹約―均衡・調和の智恵)
第2章 世の中の一員として(孝―百行の本;孝(続)―親子の真実
勤勉―世のため人のための徳
義―人間の条件
信義―公共の精神
分別―大人の道徳)
第3章 自己を育てる(誠―修行の思想;忠―普遍的価値への奉仕;和―『憲法十七条』の精神;克己・忍耐―現代に最も必要な徳;定心・存心・正念―正気に還れ;怨望―日本人の弱点;勇―肉体に根ざす徳;仁―生命そのものの徳;志―人生の司令塔;『教育勅語』の徳目)
第4章 修養の目標(男一匹―新渡戸稲造の修養論;すてきなひと―女性らしさの徳;三種の神器―政治家の徳;老木の花―亀の甲より年の功;無私―徳の大きさ;中庸―「普通」こそが究極の徳)
著者等紹介
菅野覚明[カンノカクミョウ]
昭和31年(1956)東京生まれ。54年東京大学文学部倫理学科卒業、60年同大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。専攻は倫理学・日本倫理思想史。東京大学大学院助教授を経て、平成17年から同大学院人文社会系研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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