出版社内容情報
異端の考古学者が活躍する名作『妖怪ハンター』。その舞台となる謎の村、奇祭、古墳等々を徹底解読。描き下ろし新作漫画も特別掲載!
■特別描き下ろし「妖怪ハンター」最新作『雪の祭』
■「古代から現代まで、「妖怪」を繋げる 文=京極夏彦
■諸星大二郎特別インタビュー&全自作解説
■モロホシ、豊年予祝の仮面祭に現わる!――南信州・新野の雪祭りの旅
■「妖怪ハンター」の舞台を旅する
*「生命の木」と隠れキリシタンの里
『天地始之事』/ロザリオの聖母子/踏絵/中江ノ島/大柄沢キリシタン洞窟
*「魔障ケ岳(悪魔に遭った男)」と大和の遺跡
三輪山/箸墓古墳/纏向遺跡/耳成山/三角縁神獣鏡/素環頭大刀/巫女形埴輪
■「天孫降臨」の舞台、富士山めぐり
富士/青木ヶ原樹海/浅間神社/河口湖/船津胎内樹型/千居遺跡/軽野神社
■読解キーワード集
*「装飾古墳「鳥居「環状列石」「窪地と皿屋敷」「童謡・とおりゃんせ」「瓜子姫伝説」etc.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アズル
17
立て続けに諸星ムックを。善次の「みんな ぱらいそさ いくだ!」というセリフがそんなにエポックメイキングだったことを知りました。2016/09/15
のがわ
7
著者による南信州の奇祭の取材ルポと新作をメインにすえた〈妖怪ハンター〉シリーズ副読本。舞台探訪や装飾古墳や鳥居といった作中で用いられるモチーフの写真入り解説、さらには全28エピソードの作者コメントと60ページあまりに充実の内容で同作ファンは必携。インタビューでは「妖怪ハンター」のタイトルが好まなかった理由や主人公を民俗学者ではなく考古学者とした経緯など創作の秘密も明らかに。書き下ろし「雪の祭」稗田と随行記者が山奥の村に伝わる祭を取材するもので、実際のルポとリンクし入れ子構造を成すのがおもしろい。2015/07/10
ユキモリ
6
「妖怪ハンター」描き下しや(稗田礼二郎が出て来ると話が締まる)インタビュー、シリーズ全作品へのひとことコメントなど嬉しい内容。作者が想を得た場所やものの写真は何やら引きずり込まれそうでゾクっとなった。この傑作シリーズで印象深い箇所は数多くあれど、やはり「ぱらいそさいくだ」に止めを刺されるなぁ。2016/01/10
スリカータ
5
子供の頃、弟が買って来た「妖怪ハンター」が怖くてゾクゾクしながら読んだものだ。大人になって、これは単に怖いだけではなく民族学や神仏や祀りなど多岐にわたって深い本だと思い、本書を読んだ後に電子書籍で幾つかの話を読み返した。湿り気を感じる暗くて思いタッチに味がある。とはいえ、やはり怖い。我々の住む世界と異世界の境界線は、案外気が付かれないところにぽかっと開いてるような気がした。2024/10/17
へへろ~本舗
5
おかしいなぁ、全巻持っているはずなのに後期の作品が思い出せない。もう一度読もう。稗田礼二郎先生、冷静で頼れる。彼が出ると何が出ても大丈夫という気になる。でも値段の割に薄い2015/07/13