出版社内容情報
この秋、話題のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」の主人公・小泉セツ。八雲の妻となり、再話文学の語り手として夫の助手をつとめ、八雲に愛されたその生涯と、夫妻の魂の往還の営みを繙く。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
50
小泉八雲の奥さんであり、かけがえのないパートナーということぐらいしかセツさんの知識はなかったが、朝ドラでセツさん視点での八雲の人生を見ていくにつれセツさんへの興味は膨らみ続け、この本を読んだことで更にセツさんを知りたくなった。怪談が好きで物語を聞くことが大好きだったセツさんが、八雲と出会うことで語り部としての才能を開花させ、ふたりで見事な再話文学へと昇華させた。2025/11/08
乱読家 護る会支持!
2
NHK朝ドラ「ばけばけ」。小泉セツさんモデルの主人公トキさん役の高石あかりさんの演歌が素晴らしく、めちゃめちゃ悲惨な状況なのに、それを感じさせない明るい演技をされています。 おそらく実際の小泉セツさんもめちゃくちゃ明るい人で異国から来たハーンさんを支えたのだろうと思います。 セツさんが頭脳明晰で、怪談を中心とした日本の伝承文学に詳しかったことが、「怪談」を生む結果につながったのは、奇跡ですね。 日本の怪談は怖くて悲しい物語ながら、辛い思いをした先人に対する日本人の優しさが感じられる弔いの物語でもあります。2025/12/22




