出版社内容情報
日本美術・絵巻の新進気鋭の研究者が
《全巻・全場面を解説付きで完全収録!》
日本絵画史上もっとも有名な作品のひとつ「鳥獣戯画」。
多くの動物や人間が遊び、戯れるこの絵巻は、しかし、いくつもの謎に包まれている。
描かれた愛らしい動物たちの線をめで、
その動きに心躍らせながら、絵巻の秘密を解き明かす。
【構成】
◎はじめに
絵巻の楽しさ 佐野みどり
◎鳥獣戯画 全図
◎鑑賞のポイント 鳥獣戯画を見る前に
(1)ことば
(2)修理
(3)人々
(4)鳥獣戯画とは何か?
◎「鳥獣戯画」全四巻を見る
甲巻/乙巻/丙巻/丁巻
【鼎談&解説】
増記隆介(東京大学大学院人文社会系研究科准教授)
土屋貴裕(東京国立博物館研究員)
井並林太郎(京都国立博物館研究員)
◎明恵上人と仏画 伊藤久美
◎珠玉の絵巻を楽しむ 上野友愛
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
美登利
72
鳥獣戯画ってグッズも売られるようになったので、多くの人が知っているとは思うけれど、私もその程度の認識でした。まさかこんなにたくさんの絵巻が遺されているとは。有名な部分とその後の巻の作者が違うのはわかったけれど、描かれた年代も違うんですね。荒いタッチの人々の絵もなかなか味がありますね。東京で鳥獣戯画展、コロナ落ち着いてきたら再度開催して欲しいなぁ。2021/12/01
りらこ
23
先日某書店に行ったら鳥獣戯画コーナーがありミッフィーとコラボした商品なども売られていて(兎くくりか)と面白く思いながら、その人気の高さに驚きました。しかし実は、謎の多い絵巻であり、ユーモアや写実や見立てなどありながら、作者不明成立経緯も不明、研究対象とすることもなかなか大変なとっつきにくいものだそうです。筆で直した形跡も無く(牛を直した部分があることに驚きました)、兎や蛙が愉快に動き回り見ている側が白黒であることすら忘れ、東博に行くたびにワクワク。鳥獣戯画に限らずこれを機に絵巻に親しみたいです。2021/06/14
ツキノ
18
新進気鋭の美術史家(東大大学院准教授、東京、京都国立博物館研究員)による鼎談で、全四巻を丁寧に読み解いている。実際に絵巻を眺めながら解説を聞いている気分を味わえる。別冊太陽ならではの魅力。2021/06/06
やま
12
鳥獣戯画四巻すべてが見やすい大きさで掲載されており、研究者らの解説がそれぞれのページついています。絵巻物をめくるようにぺーっじを読み進め、解説付きなのでじっくりと読み進められます。堪能させていただきました。2021/07/07
ざるめ
11
特別展 延長されたが 宣言も…(-_-;)結局、博物館へ行けないけれど、この本で充分楽しめた(^^)♪絵巻の獣や人の表情がなんとも可愛らしい(*´∇`*)2021/06/03