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出版社内容情報
アラスカの自然や人々を撮り続けた写真家の足跡を85点の写真、取材ノート、直筆原稿、アルバムや青春時代の未発表書簡などで辿る。
星野 直子[ホシノ ナオコ]
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
58
1枚の写真に魅せられ、アラスカのある村へホームステイした10代から、アラスカを拠点とした写真家になり活躍した40代までが描かれていました。自筆の手紙も多数紹介されていて、人となりが伝わってきました。ページの初めに、大好きな雪原のホッキョクグマの写真。その写真の後すぐに巻末の年譜を見る。事故死の記載。その死の経緯を他の本で読んでいただけに、その後は読んでいても度々涙ぐんでしまう。「やっと捕れた鯨を前に泣き崩れて舞い踊る老母の姿がとても神聖でシャッターを押せなかった」という星野さん。なんて繊細で優しい写真家。2022/08/24
@nk
51
トーテムポールであったり、ワスレナグサであったりと、先日読了した「旅をする木」の描写を、実際の写真で見ることができた。やはり写真となると、そのもの自体が発するエネルギーというかオーラというか、そういった類の力強さが想像を遥かに越えて迸るのは、至極当然だろう。星野道夫に纏わる方々が綴った最終章の中でも、八木清 著「晩秋のフェアバンクスの森」が、いちばん胸に迫るものがあった。そして最後の星野直子さんによる「旅の続き」。彼女からも力強さを感じるのは、きっと道夫さんの想いが受け継がれているからだろう。2022/02/09
mukimi
49
旅をする木は、私のバイブルです。「人生の持ち時間」という言葉を、日常業務に忙殺される日々の中で時々思い出すことができるかどうかで、毎日の豊かさは変わると思います。自分に出来ることを誠実に行うこと、家族や友人を大切にすること、そんな半径5メートルの生活の大切さを、遙か遠くアラスカから教えてもらいます。写真はもちろん、文章が本当に美しい。飾らない文章は心の内側から視覚を刺激し、私の冷えた心をぐっと温めてくれます。生きていく上で繰り返し触れたい大切な作家さんです。2019/03/31
なお
48
絵本『ナヌークの贈りもの』『クマよ』を読んだ時、厳しいはずのアラスカの自然が身近に思えた。この本の星野さんが撮影した野生動物の親子の写真は不思議に優しい表情で、出産直後のタテゴトアザラシはとても愛らしかった。星野さんはアラスカに魅せられ生活する中で、先住民がどんな風に自然と関わり、近代との接触で何を失っていったのか考え始めたと言う。妻の直子さんが結婚前に貰った手紙の中には「自分の仕事を通して誰か一人でも励ます事ができたら」と書かれていたそうだ。彼の自然への思いにもっと触れる為に、次は著作を読もうと思う。 2024/03/19
booklight
33
全体像が分かってよかった。最初は衝動のままアラスカへ。カリブーや北極熊など動物たちを撮り、最後はアラスカに住む人の物語を撮るようになる。いつも遠くを見ている目は、自分のことではなく、より大きな物語を見ようとしていたんだな。太古から続くカリブーの大移動、人知れず朽ちていくトーテンポール、今も大自然と共に生きているアラスカの人々。様々な物語が世界に存在するという視点を与えてくれるから、星野道夫の写真と文は、こんなにも心に迫ってくるんだな。そんな物語を感じて生きていたい、と思うのも人間の習性の一つなんだろう。2022/12/29
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