出版社内容情報
天変地異や飢饉が頻発した時代、人々のためによき国とは何かを考え続け、数々の法難に遭いながらも 果敢に武家王権へ提言を重ねたその力強さと、多くの手紙に残された優しさ。人間的魅力にあふれた日蓮の一生を追う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がんぞ
4
活躍20年、隠遁までの波瀾万丈を思うと晩年8年間、身延山を一歩も出なかったのが不思議なほど。死直前に日立の湯に向かった。死期を悟り故郷の小湊を目指したかも知れない。亀井勝一郎は「日蓮は芸術要素を没した」とか書いたが、文字しか書かない教祖でも、没後の『絵曼荼羅』だけでも堂々とアート。本書には日興上人の北山本門寺の本尊の写真も。日蓮自身は「法華宗」と自らを規定し晩年にも天台大師講を営んでいたが、『天文法華の変』で武力衝突、負けた側の日蓮宗が本阿弥など檀家のチカラで盛り返し比叡山は「天台宗」と見下されることに…2015/11/06
がんぞ
2
日本では永承七年(1052)を釈迦の没年から二千年とて「仏教が衰退し世が乱れる」と恐れた。170年後、武士が台頭し承久の乱で帝と上皇が流罪、比叡山などは自衛のためにも武装勢力となり貨幣経済の進展で権力者以外のパトロンを持つ宗教者も現れた/聡明な日蓮は、法華経が釈迦の直説でないことに気づいていただろうか?法華経自身に「此の経」と言及があるのは口伝の段階でありえない/享年が法然79歳親鸞89歳蓮如84歳良観86歳に対し道元53歳一遍50歳(野宿生活)、日蓮61歳(六弟子の一人日昭は102歳)正直な僧は短命か?2025/05/07
SK
0
「立正安国論」「観心本尊抄」の大判写真が嬉しい。2013/07/15
あおい
0
日蓮の生涯と法華経について、改めて。とにかく写真が美しい、誕生時の幼少時像が賢そうw身延山久遠寺の本堂が金蘭豪華で中央の日蓮座像が意外とでっかいのに驚くw曼荼羅本尊の解説、自筆の手紙類がたくさん残ってるし、字がお上手(読めないけどw)2020/06/23