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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
彼岸花
13
16歳で尋常中学校を退学、同時に短歌を書き始めた啄木。一体いつ英語を習得したものか?一時期ではありますが、教壇に立ち、英語の教材も自ら作成しています。更にオルガンを弾いて、唱歌までも作詞作曲…この恐るべし才能。『雲は天才である』ように、啄木も天才でした。ローマ字日記の内容は、内容だけに、あまり踏み込んだ説明はされていません。それでも、アルファベットの筆記体が、波打つ音符のように、絶叫が聞こえてくるようです。日本で、現代人の不安を最初に表現したのは、啄木だそう。この感性に私は救われ、今を生きています。2019/04/22
津野1号
6
だめんずの人生。2024/04/17
Ted
3
'12年5月刊。△没後百年を記念したムック本。『ローマ字日記』の解説を読み、啄木に好意的なことしか書かない編集方針だと判断。負の側面を知らない人が読んだら「薄幸のロマンチスト」だったと誤解してしまうだろう。知友から金を借りるだけ借りて踏み倒してしまうところは野口英世と似ている。しかも、それを「生き金」にしないで『地獄』を買って平気でいる点まで似ている。啄木日記からは、金銭感覚が根本的に欠けていた性格がよく窺える。そんな男に金田一京助が惜しみない援助を与えたのは啄木の人間性ではなく才能を買ってのことである。2014/06/18
Panico
0
名編「かの蒼空に」が直筆で読める、それだけでも嬉しいすぎる…2012/06/07
かぜふね
0
<借本>石川啄木初心者。啄木といえば借金踏み倒したり奥さん置いて遊び歩いたりのエピソードが有名だけど、ちょっとだけ価値観変わった。というか、この本自体がそこらあたりを暈して書かれていいる感じ。歌人のイメージだったが、教員時代にオリジナルの英語学習プリントを作ったりオルガンを弾いたりして、本の表紙の絵もかなり上手いしものすごい才能の固まりだったんだなぁと。2020/07/29