出版社内容情報
世界的な金融危機のきっかけとなったリーマン・ショックから10年。果たして次のバブルと崩壊はどのような形でやってくるのか!?
《目次》
はじめに
第1章 バブルの歴史とその教訓
1 世界のバブルの歴史
バブルの発生と崩壊は繰り返す/バブルとは何か/世界の金融市場の発祥と宗教/チューリップバブルの発生/英国の勃興と南海泡沫事件/「狂騒の20年代」と大暴落/ニクソン・ショックと石油危機/ITバブルの形成と崩壊/米国住宅バブルの発生とその原因/米国住宅バブルの崩壊とリーマン・ショック/日本でも円安バブルが崩壊/大恐慌の教訓は生かされた
2 日本のバブル発生と崩壊、その教訓
日本のバブルの歴史/すべてはプラザ合意から始まった/低インフレと金融緩和の長期化がバブルを生んだ/バブル崩壊のきっかけ/後手に回った景気認識と政策発動
3 バブルは10年に一度やってくる
バブルには五つの法則がある/バブル発生の条件/バブル発生は認識できない/バブルは姿を変えてやってくる/崩壊しないバブルはない/危機のなかで次のバブルの芽が生まれる/日本でも中央銀行が政治的な圧力を受ける/バブル発生は防げない
第2章 高まる地政学リスクと宗教の影響
1 地政学リスクで揺れる世界の金融市場
なぜ、今、地政学なのか/世界の警察官がいなくなった/地政学の要因がリーマン・ショックを生んだ/日本株相場も地政学的な要因に影響される
2 地政学の基礎理論
国家の概念と領域確定の理論/学問としての地政学/ドイツで発展した生存圏理論/主要な地政学用語/20世紀の対立を予言したマッキンダーのハートランド理論/クラッシュ・ゾーンが世界大戦を生んだ/ハートランド理論の問題点/米国で生まれたシー・パワー理論/米国の安全保障政策の中核となったリムランド理論/ハートランド理論とリムランド理論の融合
3 地政学リスクと宗教対立
宗教の理解なしに地政学は理解できない/宗教の違いは生活の違いを生む/宗教の違いは道徳観の違いを生む/キリスト教、イスラム教のルーツはユダヤ教/ユダヤ人に対する差別はなぜ生まれたのか/キリスト教は世界に広まった/プロテスタントとカトリックの違い/海のシルクロードが生んだイスラム教/イスラム教二大宗派の対立/終わりなき地政学リスクの出現
第3章 地政学の視点から中東と北朝鮮情勢をみる
1 地政学リスクに大きな影響を与えるトランプ政権
米国トランプ大統領の登場は歴史的な必然/多様性が進む米国の政治家/ビジネスマン出身初の大統領/米国民がトランプ政権を選択した/トランプの支持層を固める戦略/トランプ政権の支持基盤/米国第一主義は米国外交のDNA/孤立主義に回帰する米国/意外に強固なトランプ政権の基盤/トランプ色を強める政権人事/トランプ大統領の弾劾はあるか/君子は豹変する
2 パワーバランスが変わりつつある中東
中東の民族と宗教の多様性/世界の文明の中心地だった中東と地中海東部/世界最先端の科学技術が発達した中東/欧州列強の帝国主義が中東問題を複雑化させた/イラン対サウジアラビア、イスラエルの対立構造/イランと米国の対立/苦悩するアラブの盟主サウジアラビア/トランプ政権が全面的に支援するイスラエル/地政学的に中東の重要性は薄れる
3 北朝鮮問題は今後も続く
侵略された歴史を持つ北朝鮮/北朝鮮と中国は一心同体/中国の国益のためにも金正恩体制の維持が必要/朝鮮半島の統一は中国の安全保障問題/北朝鮮の核・ミサイル技術のレベルは高い/米国が北朝鮮に与えた歴史の教訓/トランプ大統領が再選する可能性
第4章 米国「双子の赤字」とバブル崩壊の歴史
1 トランプ政権の経済政策が株高を生んだ
米国の株高は加速した/ハイテク株には特にプラス/アップルのケーススタディ/米国IT業界はユダヤ系をルーツに持つ企業が多い/インテルのケーススタディ/円安ドル高になりにくい理由
2 米国「双子の赤字」は増加を続ける
「双子の赤字」の出発点は大型減税/共和党政権で「双子の赤字」が拡大する/米国の大統領権限は弱い/小さな政府を目指す共和党政権で大きな政府になる/プラザ合意を生んだレーガン政権/世界的な株安を生んだブラックマンデー/米国住宅バブルとリーマン・ショックを生んだブッシュ政権/トランプ政権でも繰り返される大型減税/急拡大する「双子の赤字」/逆イールドカーブが相場の転機となった/逆イールドカーブが生じる可能性/マクロ要因のリスクは高まる
第5章 仮想通貨はバブルか
1 仮想通貨の長所と課題
現在、バブルは起きているのか/仮想通貨とは何か/仮想通貨はビットコインから始まった/主要な仮想通貨/仮想通貨の価格形成と実質価値/ビットコインの課題と限界/仮想通貨のグローバル規制の必要性/日本における仮想通貨の規制/仮想通貨の将来性は/新技術ブロックチェーンの登場/分散型台帳技術(DLT)の進化
2 資金調達の新手段である新規仮想通貨公開(ICO)
新規仮想通貨公開とは何か/急増するICO/ICOの問題点と規制/ICOの制度を整備する必要性/暗号資産と分散型台帳技術の将来は明るい
第6章 AI革命が株式相場を牽引する
1 次の投資テーマはAI革命
10年に一度、大きな投資テーマが生まれる/AI革命とは何か/自動運転がAI革命最大の市場/自動車産業の付加価値がシフトする/米国ではデバイスメーカーが成長/自動運転EVは完成に近づく/日本のロボット稼働台数は世界一/サービス業で活躍するロボット/アマゾンやアップルが本格的に参入するロボット産業/AIで高度化するフィンテック/成長する米国のフィンテック企業
2 AI革命時代の投資戦略
相場を動かすのはミクロ要因/日本もAI革命の基礎技術では強い/オーナー系企業の強力なリーダーシップ/ソフトバンク・ビジョン・ファンドとは何か/日本最大のIT企業キーエンス/ビジネスモデルの転換に成功したソニー
3 2020年代に向けての日本株相場の展望
高値波乱相場の色彩が強まる/日銀による日本株購入は持続する/すでにバブルは発生しているのか/個人投資家が長期投資で成功するための戦略/株価下落を喜べるようになると一人前
おわりに
藤田 勉[フジタ ツトム]
著・文・その他
内容説明
株価の決定要因は、景気、金利、政治状況などのマクロ要因と、企業の業績や技術革新などのミクロ要因に大別され、長期の視点に立つと、株価はミクロ要因に多大な影響を受ける。21世紀の株式市場はITバブルの崩壊、リーマン・ショックを乗り越え、AI革命による技術革新が株価の上昇を大きく牽引しているが、米国トランプ大統領の政策によって、マクロ要因のリスクが高まりつつある。これらリスク要因を分析することで、歴史的、地政学的な視点から今後の株式市場を展望する。
目次
第1章 バブルの歴史とその教訓
第2章 高まる地政学リスクと宗教の影響
第3章 地政学の視点から中東と北朝鮮情勢をみる
第4章 米国「双子の赤字」とバブル崩壊の歴史
第5章 仮想通貨はバブルか
第6章 AI革命が株式相場を牽引する
著者等紹介
藤田勉[フジタツトム]
一橋大学大学院経営管理研究科特任教授。一橋大学大学院修了、経営法博士。シティグループ証券顧問。内閣官房経済部市場動向研究会委員、経済産業省企業価値研究会委員、シティグループ証券取締役副会長などを歴任。2006~10年日経アナリストランキング日本株ストラテジスト部門5年連続1位(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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