平凡社新書<br> パニック経済―経済政策の詭弁を見破る

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平凡社新書
パニック経済―経済政策の詭弁を見破る

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  • サイズ 新書判/ページ数 204p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582858334
  • NDC分類 332.107
  • Cコード C0233

出版社内容情報

異次元金融緩和、負の公共事業、財政危機、年金・保険の崩壊……。普遍の科学という視点から、詭弁に満ちた経済政策に警鐘を鳴らす。

はじめに

第1章 個人金融資産の構造は何を語るか
――経済パワーゲームが政策を誤らせる
日米ユーロ圏の個人金融資産を比較する/データは複眼思考で読め/欧米を利する経済パワーゲーム/抜き差しならぬ状態を他国は望む/命ガネの年金をつぎ込む危険なワナ/危機を打ち破る科学的分析法とは/円暴落と国債破綻は目前に迫るか/詭弁がしばしば多数意見と化す社会

第2章 利息がつけば、通貨量は増えるのか
――日銀は通貨を異様に膨張させた
経済の基本中の基本に立ち戻る/全体が部分の総和であるおカネ/利息がついても、通貨量は増えない?/おカネは本来、経済の補助手段である/それでもおカネは信用創造で増える/おカネのコピーが生み出すマネーストック/おカネは魔物で、制御不能にもなる

第3章 穴を掘って埋め戻す公共事業は、ほんとうに有効か
――投資乗数が1を割ったケインズ経済
大恐慌時代の傑物学者ケインズ/穴を掘っても、投資乗数で景気が良くなる/ケインズ自身も言い訳した公共事業論/乗数理論は足し算ワールドに属する/ケインズは利率やインフレ率を導入していない/公共事業の投資乗数は1を割った/ケインズは第4階級の利益を重視した/減税は景気を良くできないのか/国の借金によって正味の景気は悪化し続ける

第4章 箱モノ予算はどれほど削減可能か
――年65兆円を浪費する負の遺産
巨額の負の遺産はどうして積み上がったか/日米構造協議で630兆円の公共事業へ/国家予算は年300兆円以上が動く/社会保障は国家予算の3分の1/600兆円に上る国の固定資産/維持管理費と更新費の恐るべき国民負担/日本の建設コストは世界の数倍かかる/箱モノ予算の推計は年65兆円規模/30兆円超の新規国債をゼロにできる

第5章 日本人の資産運用はどうなるのか
――年金・保険の崩壊を食い止めよ
マイナス金利に至った長期金利の推移/金利3パーセントが禁断の一線か/超低金利が厚生年金基金を崩壊させた/年金運用はカオス状態に陥ったのか/保険業界も存続不能の危機に立つ/失われゆく高度成長時代の幸せ/年50兆円が国へ流れる/安定ポイントでありえない金利政策

第6章 ヘリコプターマネーは何をもたらすのか
――詭弁化した経済の末期症状
財政危機と経済活性化のジレンマ/期待が政府のもくろみを阻止する/金融機関も日銀のもくろみを阻止する/産業革命期は良いデフレが続いた/ヘリマネはインフレと副作用を招く/貨幣数量説は成り立つのか/公共事業から小さな政府へ/フリードマンの主張は詭弁だらけか/アメリカ経済の結末を問う

第7章 崩壊のブラックスワンはいつ来るのか
――破綻確率は想定外に高い
複雑に流転する万物の科学とは/広範な現象を生む未知の法則性/株式市場に出現するブラックスワン/ベル型分布よりはるかに暴落確率が大きい/ヘッジファンドLTCMを襲った惨事/情報把握で暴落を乗りきれるか/フランス王政はミシシッピ・バブルで倒れた/極度のブラックスワンを招いた大戦争/異常な政策は暴落の報いを受ける

終章 中間層を待ち受ける危機
経済危機で国民は何を失うか/中間層が貧困層に落ちる/政府・日銀は経済危機を避けられるか/グローバル経済下で金融不安定化が起こる/リスクとしての国民意識にも注目せよ/人間と機械が競争する経済へ/リスクを隠して経済・社会は走り続ける

付録:限定合理性とパラドックスから、詭弁の根源を探る
人間の論理能力は不完全か/実質的に計算できない問題群/合理性を問う経済学の潮流/行動経済学が探る人間心理の穴/リスクを操作すれば、人は賛同する/ゲーム理論を変えたジレンマ問題/通貨安で近隣窮乏化を繰り返す/民主主義にはパラドックスが巣くう/実社会の政策決定はさらに錯綜する

あとがき

参考文献


逢沢 明[アイザワ アキラ]
著・文・その他

内容説明

政府・日銀が「偽りの論理」を用いて、持続不可能な「異次元」へと無理やり経済を再生させ続けようとすれば、ある期間、経済は改善の兆しを見せるかもしれない。しかし早晩、様々な矛盾と不自然な軋みが生じ、大きな報いを受けるだろう。その時、煮え湯を飲まされるのは、私たち国民に他ならない。本書では、歴史の諸事実と、普遍の科学という視点を交えながら、経済政策の詭弁を見破り、日本経済の現状に警鐘を鳴らす。

目次

第1章 個人金融資産の構造は何を語るか―経済パワーゲームが政策を誤らせる
第2章 利息がつけば、通貨量は増えるのか―日銀は通貨を異様に膨張させた
第3章 穴を掘って埋め戻す公共事業は、ほんとうに有効か―投資乗数が1を割ったケインズ経済
第4章 箱モノ予算はどれほど削減可能か―年65兆円を浪費する負の遺産
第5章 日本人の資産運用はどうなるのか―年金・保険の崩壊を食い止めよ
第6章 ヘリコプターマネーは何をもたらすのか―詭弁化した経済の末期症状
第7章 崩壊のブラックスワンはいつ来るのか―破綻確率は想定外に高い
終章 中間層を待ち受ける危機
付録:限定合理性とパラドックスから、詭弁の根源を探る

著者等紹介

逢沢明[アイザワアキラ]
1949年大阪府生まれ。京都大学大学院工学研究科博士課程修了。工学博士。京都大学大学院情報学研究科を定年退職。建設省、科学技術庁、関西文化学術研究都市、京都市などの科学技術・文化政策関連委員を歴任。現在、国際情報学研究所理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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skunk_c

8
パズル本やゲーム理論の本を多く出している情報工学の先生が「経済政策の詭弁を見破る」と副題を付けた書。各省庁の委員も歴任されているので期待して読んだが、外れだった。そもそも最初に信用創造のこと(これを詭弁といっているわけではない)を説明したあとにケインズの乗数理論を持ち出して、典型的な詭弁例のように書くが、ケインズは乗数理論で直接経済を成長させようとしたわけではなく、あくまでも有効需要の喚起のためだと思うのだが。むしろ本書の論理展開が詭弁に思えた。やたらと理系優位をひけらかす姿勢も鼻についた。2017/02/04

青雲空

4
前半は興味深いし長年の「常識」を揺さぶられるところもあり、とても勉強になった。ただ後半は少し端折った感。ヘリマネなんかはもっと鋭く突っ込んで批判できたはず。2018/02/02

大先生

1
パニック経済読んで頭がパニック。正直に告白します。途中からついて行けなくなりました。苦笑。信用創造、乗数理論くらいまでは、それなりに理解したつもりですが。この本は、とりあえず、バンバン公共事業にお金を使っても現実的には景気は良くなっていないという立場なんですね。もっと使え!っていうエコノミストもいるし、どっちだよ!って突っ込みたくなります。東京都庁がブルジュ・ハリファより建設費高いなんて…さすがバブルの塔!せっかくだから、今度登ってこよう!笑。群馬県庁も高そうですな。いろんな意味で。2019/08/26

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