出版社内容情報
気鋭の経済学者がグローバルな視点から日本経済の現状に警鐘を鳴らし、「共に生きる」社会を実現していくための新たな提言をする。
内容説明
経済活動とはなにか、どうあるべきか―。その問いに著者は、人間による人間のための営みである以上、人間を幸せにできなければ、その名に値しないと述べる。そして、まともな経済活動のあり方と共に生きる社会のあり方は、ほぼぴったり二重写しになるというのである。第三次グローバル化時代に一国主義と排外主義が台頭する中で、異なるもの同士は、いかにして真の共生を築けばいいのか。エコノミストの観点から問題点をあぶり出し、その解決策を探る。
目次
第1章 違うからこそ共に生きる
第2章 共に生きるとはどう生きることか
第3章 カネの暴走からヒトの共生をどう守るか
第4章 つながり過ぎていて共生できない
第5章 国境を「超えて」共に生きる
終章 真の共生はいずこに
著者等紹介
浜矩子[ハマノリコ]
1952年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業後、三菱総合研究所入社。主席研究員を経て、2002年より同志社大学大学院ビジネス研究科教授。専攻はマクロ経済分析、国際経済(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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セレーナ
7
普段行かない図書館でその場で読み切るのに丁度いいと手に取った。 全体的にアベノミクスへの批判と、自己責任論等による分断を説いている。リーマンショックの一対一の信用ありきに賃借であれば起きなかった等、話があまり纏まっていない印象。思いやりと共感をうたっている。ギグワークは労働者を部品として使い捨てにしやすく、分断を煽ることで連携を取れなくすることに、使用者にメリットがあるとはその通りだと思った。2023/04/15
まろまろ
3
自分と異なる他者を思いやる。他人と支えあうことで生かされていることを自覚しよう。小さき者たちが生き生きとしていること、それが共生の証明だろうか。2021/10/07
山崎にう
3
図書館本。アベノミクスをアホノミクスと呼び、巨大企業に阿る労働者軽視の経済政策と批判する筆者が、グローバル資本主義社会における豊かさの中の貧困をどのように乗り越えるかを論じた1冊。理想が高く実現は難しそうだが、それでも、香港、中東などの実例を出して、日本でも出来ないことはなさそうだ、と思える点が良かった。2021/01/19
takao
1
ふむ2021/05/15