出版社内容情報
第二次世界大戦中、女性画家は男性画家と同様に戦争の光景を描いた。当時を生きた長谷川春子、桂ゆき、三岸節子などの足跡を紹介。
はじめに
第1章 昭和の画壇事情
1、大正末期から昭和初期の画壇
文展VS在野団体/新しい潮流/帝国美術院改組と国家統制
2、女性画家と画壇
女性画家グループの結成/朱葉会/日本画の女性グループ/女艸会/七彩会/彼女たの「励まし合い」/文学におけるネットワーク/女性画家の「均質性」/プロレタリア美術運動と女性/画家と経済的自立/女性画家と前衛美術
3、美術教育
東京美術学校と女子美術学校/教育内容における「差異化」
4、女性画家と画題
「ふさわしい」画題/あまり描かなかったもの
5、社会は女性画家をどう見ていたか
「洋画」を学ぶことの困難/彼女らへの関心と批評/作品と「女性らしさ」
/「女性特有」への期待/評価の変化
第2章 開戦、女性画家たちの行動
1、 戦争と画家
日中戦争から太平洋戦争へ/洋画家の危機感/戦争と画家団体/「銃後」の図像/「祈る女性」と「闘う兵士=男性」
2、
内容説明
第二次世界大戦中、女性画家たちは戦争を描いた。長谷川春子、桂ゆき、三岸節子、そして女性画家集団・女流美術家奉公隊らによる数々の作品は激動の時代を生き抜いた女性たちの証であり、後世に語り継ぐべきものである。これまで語られることのなかった、「もうひとつの美術史」―。
目次
第1章 昭和の画壇事情(大正末期から昭和初期の画壇;女性画家と画壇;美術教育;女性画家と画題;社会は女性画家をどう見ていたか)
第2章 開戦、女性画家たちの行動(戦争と画家;女性と戦争;女流美術奉公隊;“大東亜戦皇国婦女皆働之図”)
第3章 彼女らの足跡(長谷川春子;桂ゆき(ユキ子)
三岸節子)
第4章 敗戦、画家たちのその後(「戦争と美術」論争;戦争画の戦後;女流画家協会と女流美術家協会;女性画家と戦後)
著者等紹介
吉良智子[キラトモコ]
1974年東京都生まれ。98年日本女子大学人間社会学部卒業。2000年学習院大学大学院人文科学研究科修了。05~08年神奈川県立近代美術館非常勤学芸員。10年千葉大学大学院社会文化科学研究科修了。博士(文学)。現在、千葉大学大学院人文社会科学研究科特別研究員、東洋英和女学院大学、京都造形芸術大学、実践女子大学非常勤講師。『戦争と女性画家―もうひとつの近代「美術」』(ブリュッケ)で第29回(2014年度)女性史青山なを賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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