平凡社新書
黒田官兵衛―智謀の戦国軍師

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  • サイズ 新書判/ページ数 204p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582857030
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0221

出版社内容情報

トップになる力をもちながら、補佐役に徹した、戦国時代きっての智将・黒田官兵衛。信長・秀吉・家康に仕え、天下統一を影で支えた生涯を、大河ドラマの時代考証を務める著者が描く。

内容説明

官兵衛なしに、戦国時代を終えられただろうか―。戦っては「孫子の兵法」をみごとなまでに実践し、剣を交えぬ「謀」においても卓越した成果を残した官兵衛。自らの主君であり、天下人である秀吉にさえ恐れられた戦国随一の知性は、いかにして誕生し、その能力を発揮したのか。中国大返し、賎ヶ岳、石垣原など、数々のエピソードとともに綴る。トップに立てる力を持ちながら、補佐役に徹した“智謀の軍師”の生涯。

目次

第1章 若き日の悩める官兵衛
第2章 信長への接近と秀吉との出会い
第3章 軍師としての片鱗をみせはじめる
第4章 熾烈な毛利氏との戦い
第5章 秀吉の天下統一を支うた官兵衛
第6章 秀吉路線から家康路線へ

著者等紹介

小和田哲男[オワダテツオ]
1944年、静岡市生まれ。72年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。静岡大学教育学部専任講師、教授などを経て、同大学名誉教授。専攻は日本中世史。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

54
かなり玄人向け。播磨灘物語に続いて立て続けに官兵衛の本を2冊読んだ後なのでよく理解できた。官兵衛の信長との連絡係が村重であった、中国地方を任されるつもりでいたのが秀吉に取られ、それが信長に楯突くきっかけとなったという自論を展開する…あるかもしれない。関が原の戦いの時の官兵衛の行動にも詳しい。官兵衛はそれをきっかけに天下を取りたかったのではなく、自分と長政の武功に見合った領土を欲したのが本音というのが、藤堂高虎に宛てた書状から読み取れる。貝原益軒の「黒田家譜」はどこまで信じられるのかが難しいところだ。2014/02/01

saga

35
書籍&映画「清須会議」で秀吉よりも官兵衛に興味をいだいた。抜群の知名度を誇るが、謀略の天才であったが故に天下人にはなれなかった彼のことを知りたかった。本書1冊で全てが判るわけではないが、生い立ちから死までの概要を知るには適した新書であった。本書では『清洲会議』のくだりも(名称も清須ではなく清洲を採用)、さらりと三法師を擁立した秀吉方が優位となったと記されるだけで、人間臭いやり取りは省略されていた。大河ドラマも始まることだし、他の官兵衛に関する本を読んでみよう。2013/12/14

maito/まいと

15
ちょいと調べたいことがあって再び手に取る。でこの際だからと再読してしまった(苦笑)疑わしきところにはコメントを挟んだり、関ヶ原時の官兵衛(如水)野望説に否定的だったり、と初読時じゃ気付かなかった小和田解釈の数々、結構掲載されていたな(汗)如水後はともかく、小寺家時は板挟みになったり命に危機にさらされたり、と苦しい時期が続いた官兵衛。でも有能な家臣団や秀吉・半兵衛らに支えられ、軍師(外交官)としての勤めを果たしたのは見事。司馬遼太郎が目を引いた、戦国屈指の家臣団結束の強さにも触れて欲しかったなあ。2020/04/02

寝落ち6段

14
戦国時代、軍師という立場で活躍したと言われる黒田官兵衛。このような人物には、多くの伝説が現れる。一人の人物を追ったとしても、史料なんてすべてが残っているわけではないので、完璧に詳らかにすることはできない。だから、わからないところは、わからないと断言し、超人的な伝説にはしっかりと根拠を示し否定する、大変潔い内容である。事実を積み重ねた結果、読者がどんな黒田官兵衛像を描くのかを託される。己の信じるところに向かうため、最善を尽くし続けようという、不屈の人だと私は感じた。2023/04/09

maito/まいと

13
小和田先生による官兵衛の生涯に関する解説本。総覧的要素が強く、良く言えば手堅く安定、悪く言えば良く知られた話が中心。不明なことが多い官兵衛(というか黒田=小寺家)、未だに学説が分かれるところに対してはわからないと名言するあたりが誠実。その反面わからないことに関する小和田コメントがないのが残念(もちろんそこ以外で小和田視点のところもあります)官兵衛を広く浅く知りたい方にはオススメ。もう少しツッこんだ話が読みたかったかなあ(普通なら単行本や学術本で読めるような内容。新書で読めること自体がすごいのだけど)2013/12/28

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