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平凡社新書
観光大国スイスの誕生―「辺境」から「崇高なる美の国」へ

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  • サイズ 新書判/ページ数 223p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582856927
  • NDC分類 689.234
  • Cコード C0222

出版社内容情報

観光立国スイス誕生の裏側にある歴史とは──。近代芸術の潮流と連動し、未開の地からアルプスを愛でる「美しい国」へと変貌を遂げた一国の知られざる文化史に迫る。

内容説明

永世中立国、時計産業、冬の高級リゾート―。現在、スイスから想起されるイメージはどれもクリーンで美しいものばかりだが、かつてそこは人々が恐れる山々に囲まれた未開の地にほかならなかった。スイスはいかにして「発見」されたのか。観光立国の二〇〇年史をひもとく。

目次

第1章 グランド・ツアーの世紀―崇高のスイスか、観光すべきものなしか?
第2章 崇高美への憧憬―氷河・滝・アルプス・湖
第3章 アルプス観光・登山の流行
第4章 療養大国スイス―ベルエポック時代の空気療養地
第5章 アルプスの宮殿―ベルエポック期のリゾートと高級ホテル建設

著者等紹介

河村英和[カワムラエワ]
1972年ニューヨーク生まれ。東京工業大学工学部建築学科卒業。イタリア国立ナポリ・フェデリコ二世大学建築学部建築史学科にて博士号取得。現在、同大学建築学部建築史科助手、東京工業大学特別研究員。専攻は西洋建築史、イタリア都市史、ホテル史、観光史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

T2y@

34
年明け早々にスイス旅行へ行ってから、すっかり彼の地の虜。題名通り観光を軸とした同国の歴史。山岳地帯は 魔境の僻地から「崇高美」による評価の高まりで、一気に欧州随一の旅行地に。ヘッセ、ワーグナー、ニーチェら芸術家が旅した事で更に拍がつく。結核療養地としてサナトリウムの歴史など、山岳リゾートとしての重みが、日本のそれとは違う理由が良く判りました。2019/12/03

おせきはん

10
英国人がイタリア旅行の際に通過する「辺境」だった「荒々しい」スイスのアルプスの景色が「崇高な」自然美と認識されるようになり、スイスが観光大国として発展するようになった歴史がまとめられています。同じ景色でも視点が変われば評価が変わり、大きな価値を持つようになることを通じて、今あるものにどのように光を当てて生かすのか、観光客の視点を意識した取り組みの必要性を感じました。2018/01/31

KAZOO

8
スイスがいかに観光大国となったかを歴史的に分析してくれています。どちらかというとこのような本にありがちな観光名所を記すのではなく、いかにスイスにおいては観光そのものを国家的な産業分野ということを押しすすめて、ホテルを重点的に保護している感があります。結構面白い分析だと感じました。2013/09/28

Hiroki Nishizumi

3
新しい知識が得られて面白かった。著者はホテルの歴史を研究しているらしいが、世の中いろいろなテーマがあるものだな。2016/02/04

脳疣沼

3
なるほど、何か凄い商業施設を作って観光客を呼ぼうとか言っているうちはまだまだなのだな。スイスは外国人の美意識が変わったところに上手く乗った国らしい。日本には日本の良さがあり、スイスにはスイスの良さがあるのであり、その良さは観光客が見出すものである。なので、欧米の模倣をやめるべきで、外国人が日本の都市に何を求めているかを日本人がしっかり認識するべきである。住んでいるのは日本人なのだから、外国人がどう思おうが関係ないという意見もあるだろうが、観光大国になるには、訪れる人目線で考えなければならない。2014/07/27

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