出版社内容情報
各時代・各階層の人々が危機に瀕した「家」の存続を願って絞り出した知恵の言葉=「家訓」。その変遷をたどるとき、この国の特異な姿が見えてくる。明治の近代化とはじつは武家化だった!
内容説明
明治の文明開化や近代化とは武家化だった。教訓状、遺訓、遺言状…子孫への訓誡のために著された「家訓」、そこには、厳しい現実のなかで獲得され、家の隆盛・存続にむけて、次代の者らに手渡すべき大切な経験と思考が記されている。公家・皇族、武家、商家、農家、奈良時代からこのあいだまで、それぞれの階層のそれぞれの家でそれぞれの時代に受け渡された危機を乗り越える知恵のかたまり。その変遷をたどるとき、この国の意想外の姿が見えてくる。
目次
第1章 公家と皇族の「家訓」
第2章 武家の「家訓」―戦国時代まで
第3章 武家の「家訓」―江戸時代
第4章 商家の「家訓」
第5章 農家の「家訓」
第6章 「家訓」から見えるこの国の姿
著者等紹介
山本眞功[ヤマモトシンコウ]
1949年高知県生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科哲学専攻博士課程単位取得退学。現在、玉川大学リベラルアーツ学部教授。専攻は倫理学、日本思想史。著書に『『心学五倫書』の基礎的研究』(学習院大学研究叢書12/昭和60年度和辻賞“日本倫理学会”受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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