内容説明
工芸デザイナーとして著名なウィリアム・モリスは、マルクス主義者を自認する社会運動家でもあった。『資本論』の精緻な読みに支えられたその思想は、エンゲルスやレーニンを超えて、現代社会の変革への可能性を秘めている。マルクスの正統な後継者、モリスが到達した思想―。“コミュニティ社会主義”の全貌を明らかにする。
目次
序章 いま、なぜウィリアム・モリスなのか
第1章 モリスとアーツ&クラフツ運動(世界で一番美しい村、イギリスのコッツウォルズ―モリスの自然と思想;ヴィクトリア&アルバート博物館のグリーン・ダイニングルーム―モリスの芸術思想;「芸術は労働における人間の喜びの表現である」)
第2章 モリスとマルクス、エンゲルス(モリスが熟読した『資本論』―モリスとマルクスの接点を探る;マルクス、エンゲルスとレーニン主義―パリ・コンミュンとプロレタリア独裁;モルガン『古代社会』とマルクスのザスーリチへの手紙;藻リスの『資本論』解説)
第3章 モリスの社会主義論―共同体主義への道(『ユートピアだより:いこいの一時代―ユートピアン・ロマンスの章』;“News from Nowhere”の意味するもの;モリスの“共同体社会主義”)
第4章 現代に甦るモリスの“共同体社会主義”―東日本大震災と近代文明の大転換(近代文明批判の先駆者、モリスと宮沢賢治;瓦礫の山と職人の復権;無縁社会を克服する“共同体社会主義”)
著者等紹介
大内秀明[オオウチヒデアキ]
1932年東京生まれ。マルクス経済学者。東北大学教授(教養部)、東北科学技術短期大学学長を経て、東北大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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