平凡社新書<br> 江戸の砲術師たち

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平凡社新書
江戸の砲術師たち

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582855128
  • NDC分類 559.1
  • Cコード C0221

内容説明

一五四三年、鉄炮はポルトガル人により日本に伝えられた。戦国乱世の時代には、武器として多くの鉄炮が求められ、戦闘様式や築城法などにも大きな影響を与えてきた。江戸時代には、文治政治へと移行していく過程の中で、回国の生活を過ごしてきた炮術師たちが、身分制社会の規範として仰がれ、武芸としての炮術が花開く。炮術に生きた師範と門弟、関流炮術を継ぐ関内蔵助家の家族模様を写しだす。

目次

第1章 関流炮術の誕生
第2章 炮術思想の多様性と再編
第3章 炮術武芸者像の創出
第4章 大筒町打の継承と故実
第5章 流祖之信の遺産
第6章 関流炮術の門人帳の復元
第7章 大筒の鋳造と鍛造
第8章 内蔵助家の家族と日常

著者等紹介

宇田川武久[ウダガワタケヒサ]
1943年東京都生まれ。國學院大學大学院博士課程修了。国立歴史民俗博物館教授を経て、同名誉教授。中・近世水軍史、日本銃砲史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

浅香山三郎

14
江戸時代といふ「太平の世の中」と思はれがちな時代に、砲術師たちはどのやうに活動してゐたか。土浦藩の砲術師関流の関家の文書を博捜して、砲術家の当主の活動の全体像を示す。400もの流派が生まれ、火縄銃や大筒の町打が技芸化して、今でいふ茶道や華道のやうに免許授与の課程がシステム化してゆく。砲術家当主のライフサイクルが明らかになり、当主の家元的な位置での技術的鍛練が、近世をつうじて継承されたことが具体的によく分かる本である。2021/04/09

Humbaba

5
新しい技術は,その技術のみならず周囲にも大きな影響を与える.鉄砲の技術は,鉄砲から身を守るための築城や,戦術へも影響を与えた.技術の発展は一代のみでなるものではない.それを引き継ぎ,さらに手を加えてより良いものへと進化させて言ったからこそ影響を持ちつづけたのである.2011/05/10

S_Tomo🇺🇦🇯🇵

2
古来より何かと色々な技能に精神論を組み合わせて「〜道」や「〜術」としていく日本人だが、剣や弓や格闘技にはあるけど、銃にはないな、と思っていたが、ありました。戦国時代、銃が伝来されてから江戸時代を通して受け継がれた「砲術」についてまとめた一冊。ただし、砲術の具体像は見えにくく、流派の羅列やある師範の家督の経緯とかいった記述に終わっているのが残念。2014/02/08

スプリント

1
戦乱の世から戦争のない江戸時代にかけての砲術の変遷が書かれています。実践術から思想論に変わっていく様がよくわかります。2014/06/07

naftan

1
関内蔵助流:稽古は毎年4~7月の4ヶ月間、藩から鉄砲弾薬を借り受け、的の周囲に散らばっていたり埋まったりしている玉も集めて返納する。免状相伝まで十年。門弟は印可を受けるまでの期間秘伝書百冊強を伝授され書写する。2011/11/09

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