内容説明
奉公人から尼さん、ご近所から遊廓まで―。さまざまな身分、職種の女性を口説き落とすための“在原業平秘伝”の指南書を、浮世絵師・菱川師宣が春画を付して世に出した。手管はどれほど有効だったのか?最後に笑うのは男か、それとも女か。軽妙な読み解きが笑いを誘う、江戸の男と女、色恋の駆け引き。
目次
口説きの四十八手
序 巧みに、そして盛んに
心を見極める
職探しで口説く
賢い女を落す
江戸のナンパ術
尼さんをころばす
後家さんを誘う
小宿へ導いて
身近な女を手懐ける
遊女を相手に
妾を口説く
口説きの愉しみ
著者等紹介
白倉敬彦[シラクラヨシヒコ]
1940年北海道生まれ。浮世絵研究者、文筆業。早稲田大学文学部中退。長年にわたり、美術・浮世絵関係の企画・編集を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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や
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300年前のナンパ指南本。「女性をいかにものにするか」その上で好きかどうか判断する、という現実的で精神論は少ない。醜い顔でも若いことは良いことで、テクニックで女を落とせるという希望の本となるのでは。 「実は私があなたを好き」と告白するのは面白い。2016/04/04
のすけ
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それは口説きと言えるのか、と疑問を感じるものもあったが、なるほど江戸の恋愛にはこのようなものもあったのか、という姿勢で読む分には面白い。2012/08/02
UMA
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大抵の口説きの前提条件が「※ただしイケメンに限る」なのはいつの時代も変わらない。尼さんだの子守女だの遊女だの、バリエーションがやたら豊富な割に、結局ほとんど「女が喜ぶような言動で好かれろ」で片付く気がする。2011/09/23
澤水月
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「見返り美人」の菱川師宣による春画+後家、炉、キャリアなどタイプ別女性の落とし方集。江戸といっても開府50年そこそこ、上方に比べまだ素朴/ストレートな口説きのあれこれが面白い。生兵法の半可通<<<いっそ野暮のが純でカワイイとか今でも通じるだろうなぁ。3度目までさせてもらえなかった通説が誤り、「帯は解かずとも交合は可能」との指摘にハタと膝打つ2009/12/27
love_child_kyoto
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江戸ロマン2009/12/02