内容説明
「暴君」なんて昔の存在、「暴政」なんてよその国のこと…。ほんとうにそう言い切れるだろうか?真の暴君は暴君であることを隠す。それを見破る目をもたなければ、あなたは知らないうちに暴政のなかにいる。アリストテレス、オッカム、『葉隠』、吉田松陰など、古今東西の政治思想家の「筆の闘い」の軌跡をたどり、反「暴君」の論理=「共通善」の思想をさぐる。
目次
第1章 「暴君」は今もいる
第2章 暴政とは何か
第3章 暴君放伐論
第4章 不正権力の矯正
第5章 共通善思想と日本
終章 比較政治思想史という視座
著者等紹介
将基面貴巳[ショウギメンタカシ]
1967年横浜市生まれ。慶応義塾大学法学部政治学科卒業。英国シェフィールド大学歴史学博士課程修了(Ph.D.)。専攻は政治思想史。ケンブリッジ大学クレア・ホールのリサーチフェロー、英国学士院中世テキスト編集委員会専属研究員を歴任。現在、カナダのトロントで研究・著作に従事
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