内容説明
南の海原から独立峰のごとく屹立する山岳の島・屋久島。そこは、亜高山帯の植物が茂る山稜から、太古の命宿る縄文杉の森、そして亜熱帯のマングローブが繁茂する海辺まで、日本列島と琉球列島、中国大陸の自然が凝縮し、かつ溶け合ったカオスの大地だ。豊な水と森、巨岩に彩られた「不思議の島」をめぐり、特異なフロラとファウナに秘められた謎を解く。
目次
第1章 もののけの島・不思議の島(不思議の島の人面巨岩;世界遺産の森を行く ほか)
第2章 “北琉球”としての屋久島(トーフ岩の歴史―屋久島の六〇〇〇万年を遡る;南西諸島の生物地理区分を考える)
第3章 フロラの多様性―屋久島の植物たち(ヤクタネゴヨウ―屋久島を代表するもう一つの針葉樹;北限のマングローブと隆起サンゴ礁 ほか)
第4章 ファウナの空白を探る―屋久島の動物たち(種類の少ない脊椎動物;屋久島と南西諸島のセミ)
第5章 三位一体の合わせ鏡―屋久島・種子島・トカラの自然を比べる(幻のウスバカンツワブキを求めて;バラン―北限の雲霧林と日本文化のふるさと)
著者等紹介
青山潤三[アオヤマジュンゾウ]
1948年兵庫県生まれ。写真家。日本の生物相の成り立ちを追って、国内外の生物を研究する
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yyrn
16
一度行ってみたいところに屋久島と小笠原諸島がある。ヨーロッパの街並みも素敵だが、自然に分け入るほうが何かワクワクする。ただ、どちらも遠いので当面は映像や本で楽しむしかないが、この本は動植物を中心に屋久島の魅力を紹介している本で、普通のガイドブックとは一線を画し、どのように屋久島の動植物が形成されていったか、日本由来なのか、南方から沖縄由来なのかなど、団塊の世代人らしく写真家の領域を超えて細かく理詰めで解説している。渡瀬線とか、蜂須賀線などに興味がある人が読むと良いと思うが、私はたまたまだと思うのだが(笑)2019/07/28
みい⇔みさまる@この世の悪であれ
0
観光よりは、植生といった専門知識が出てくる本。そのため、純粋に屋久島を楽しみたい人には勧められません。2008/10/09
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