内容説明
時代小説はなぜか愉しい。半七捕物帳の面白さの秘密。丹下左膳はなぜ大衆のヒーローになったのか。そして山本周五郎と藤沢周平が描いた男の美学とは…。無類の時代小説読み三人が集い、丁々発止、縦横無尽に語り尽くす時代小説を愛するゆえん。百年後に読まれる時代小説とは何か。
目次
鼎談 時代小説の愉しみ(小沢信男;多田道太郎;原章二)
『半七捕物帳』を愛するゆえん(小沢信男)
無宿者の面塊―丹下左膳(多田道太郎)
「百万両の壺」―丹下左膳余話(多田道太郎)
時代小説の美と思想―山本周五郎『ながい坂』と藤沢周平『風の果て』を読む(原章二)
著者等紹介
小沢信男[オザワノブオ]
1927年東京都生まれ。作家。著書に、『いま・むかし東京逍遙』(晶分社)、『犯罪紳士録』『あの人と歩く東京』『裸の大将一代記』(以上、筑摩書房)など
多田道太郎[タダミチタロウ]
1924年京都市生まれ。評論家。京都大学名誉教授。著書に、『多田道太郎著作集』全6巻(筑摩書房)、『変身放火論』(講談社)、『立ち話風哲学問答』(共著、朝日新聞社)など
原章二[ハラショウジ]
1946年静岡県生まれ。早稲田大学教授(哲学・美学専攻)。著書に、『《類似》の哲学』(筑摩書房)、『ただ走る哲学者』(平凡社)、『二つの言葉の町モントリオール』(彩流社)など
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