内容説明
遺言ブームや生前葬など、自分らしい葬送のあり方が模索される今、亡骸をお骨にし埋葬するまでの“弔いの技術”を私たちはどのくらい知っているだろうか。人と環境にやさしい火葬炉や、地震に強い墓地、巨大棺出現の謎から撒骨、霊柩車の最新事情まで、日本の葬送文化のこれからを新しい視点で読みとく。火葬大国ニッポンならではの進化を遂げた、お骨とお墓のテクノロジーを追う。
目次
第1章 誰にも負けないデッカイ墓をつくってみよう(「権利」と「自由」の旗の下に;あなたのデッカイ墓をつくるためには ほか)
第2章 火葬技術大国ニッポンの光と影(かくして火葬場は進化した;火葬炉にみる技術立国ニッポン ほか)
第3章 葬送の名脇役たち(お骨は一体どこにゆくのか;エンバーミングとはなにか? ほか)
第4章 墓地が公園になった日(お墓「今昔物語」;公園墓地の誕生 ほか)
第5章 葬送は進化するか?(上に延び、下に潜る現代の墓地;納骨堂研究 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きいち
15
工学系の著者による、技術と制度の面からみた火葬やお墓のこれまでと今。葬送って一回限りで個人では体験が積重ならないので、地域性にせよ変化にせよ、こうやって引いたネタは新鮮だ。◇福岡では確かに納骨堂は当たり前だった。他にもそんな所はあると思っていたら、全国の半分が福岡熊本に集中とは!拾骨の東西差も驚いたが、理由がわかってないのは逆に楽しい。◇新しい葬送やお墓の形態が報道されるたびの「葬送は本来自由」という紋切型の嘘を指摘。文化と自由の間にあるべき姿などない、結局それぞれでその都度折り合いをつけていくものだな。2013/10/20
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
2
第1章でやめる人がいたらもったいないことです。やめそうになりました。2013/10/31
Humbaba
1
日本人にとって,火葬は非常に身近なものである.実際に,99%の人は火葬によって弔われている.儀礼的なものかもしれないが,それを続けていけるようにするためにはビジネスの側面も捨て去ることはできない.2011/12/07
佐々差沙々
0
納骨堂形式が流行はじめてる気がするけど、実際の統計はどうなっているんだろうか。2012/10/17
はっぱ
0
西の地方の骨壷の小さい理由がやっとわかった。多磨霊園の事も詳しく書かれて興味深い2012/08/17
-
- 和書
- 明治翻訳異聞