内容説明
経済がグローバル化するなかで日本人の賃金が変わろうとしている。「日本型能力給」から「日本型職務給」への転換、そして雇用の流動化は働くものに何をもたらすのか。日本企業の実例と欧米の実態を見ながら、民間企業、公務員、パートなどの賃金問題を解き明かす。「生活給」と「仕事給」の不毛の対立を乗り越え、今こそ、納得できる賃金を考えるための必読の書。
目次
第1章 グローバル経済化と新しい賃金制度(多国籍企業時代の到来;時代転換のなかの日本企業 ほか)
第2章 今、賃金とは何か(仕事給か属人給か;労働力商品をめぐる「基準の設定と規制」 ほか)
第3章 変わりゆく日本人の賃金(日本型職務給・職階制賃金の事例;成果主義賃金の事例 ほか)
第4章 納得できる賃金を目指して(新しい賃金論の出発;男女共生時代の賃金三原則 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
神紙
0
1999年刊行、すこし古い本ではあるが役割給等の登場やそれらの評価が出てきている以外にはそれといって賃金のあり方に変化がないからか、現状を把握するにもわかりやすい一冊。タイトル通り、日本の賃金がどのように推移してきたのか、どうして生活給のような意味合いを含むようになったのかという分析は、現在のゆるやかに進みつつある賃金改革の流れを読み解くのに必須の知識であると感じます。2015/06/05
Naota_t
0
労働組合の反対している「職能給」ではあるが、徐々に導入されつつある。しかし、それも「フェア」かどうかというと少し閉口してしまう。 もっと目に見える「目標管理」や「コンピテンシ―」を評価する比重を高めたほうがいいんじゃないかなぁ、と個人的には思いました。 2015/01/02
Nobuya
0
少し古い本ではあるが、現在の賃金問題をかなり鋭くとらえていると感じた。「同一労働同一賃金」の原則の元、日本が今後どの方向に向かうのか非常に興味深く感じるとともに、自分もその一端に関わっているということを再度自覚した。 2014/11/25
KAZ
0
保