平凡社選書<br> 風呂とエクスタシー―入浴の文化人類学

平凡社選書
風呂とエクスタシー―入浴の文化人類学

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  • サイズ B6判/ページ数 307p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784582841596
  • NDC分類 383.6
  • Cコード C0039

内容説明

壮麗な古代ローマの大浴場と、その娯楽性を継承したイスラームの風呂、心身の清浄・鍛練をはかるギリシャのギムナシウム、苦行・儀式と組み合わされたアメリカ・インディアンの熱気浴、民族のアイデンティティーとしてのフィンランドのサウナ、病気治療として伝播していったインドの仏典にみられる入浴法、中国の「浴堂」と朝鮮半島の「汗蒸」、日本の「風呂屋」「湯屋」…人は風呂にさまざまな意味を見出し、それぞれにふさわしい装置を創出してきた。まさに百花繚乱ともいうべき世界の風呂のありようとその系譜をたどり、「恍惚」=シャーマニズムとの関連において原初のなりたちに至る、画期的な労作。

目次

第1章 風呂とは何か
第2章 アメリカ大陸の風呂
第3章 ユーラシア西部の風呂
第4章 アジア・アフリカの風呂
第5章 風呂は恍惚にあり
第6章 風呂の意味

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

印度 洋一郎

3
世界各地の風呂(蒸気風呂含む)をひも解きながら、人は何故風呂に入るのかを考察した文化人類学的な本。ギリシャの生み出した人類初の”都市の風呂”であるギムナジウムが結実した、ヘルスセンターの先駆けであるローマのテルマエ、ロシアのバニアと同じようなものなのにフィンランド人の民族意識高揚のために世界に広まったサウナ、インド〜中国経由でやってきて独自の発達をした日本の風呂などなど、色んな風呂文化があって面白い。そして、他人の前で裸になることの捉え方の違いが独自の入浴文化を生むという考察には納得。2010/10/26

はな子

0
「恍惚」→「苦行」→「楽しみ」、「休養」「くつろぎ」「リフレッシュ」「娯楽」、「清潔」、「独自性」と、風呂に多様な意味づけがなされる。淡々としていて若干読みづらかった。細かい所だが、出かける時や朝にシャワーを浴びる時の「いざ出陣型」の風呂と、外の汚れ、穢れや疲れを落とすための「清め型」の風呂という対比が個人的には面白かった。2016/09/18

けんぴ

0
全部は読んでない。全体に共通する所と、日本の所だけ。 自分用メモ 風呂は人間が生きていく上で必ずしも必要な行為ではない。 そこには何らかの目的が存在する。ここでは温泉については対象外。 日本の風呂は4種類ある。朝鮮半島系統の熱気浴の釜風呂、仏教とともに伝えられた仏教寺院の蒸気風呂、五右衛門風呂、取り湯である。現代の風呂は、汗をかくほど熱い湯につかるが、これは蒸気湯の系統である。2016/02/09

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