出版社内容情報
イタリア・ルネサンス研究者として知られる著者による短・中編小説と、島崎藤村を比較文化論的に考察した「夜明け前の『時間(とき)』」ほかの評論からなるハイブリッド文芸作品集。
目次
小説(銘石;反抗;規律;妖精;玲子の場合)
評論(『夜明け前』の“時間”―その比較文化論的考察;「主格」の存在を考える―志賀直哉「范の犯罪」を例に;伊藤整『小説の方法』にみるダンテ理解―ペトラルカとペスト席巻に論及し忘れた伊藤整;変容する錬金術―日野啓三「石の花」、佐藤春夫「美しき町」の場合;「寓話」と、その経緯―中島敦「山月記」、「名人伝」の視座 ほか)
著者等紹介
澤井繁男[サワイシゲオ]
1954年、札幌市生まれ。高校時代から創作を始め、「有島青少年文芸賞」優秀賞受賞(札幌南高等学校在籍中)。上京して『第19次新思潮』同人(東京外国語大学在籍中)。小説「雪道」にて「200号記念北方文芸賞」、「第18回北海道新聞文学賞」佳作を同時受賞(京都大学大学院在籍中)。その後、『三田文学』、『新潮』、『文學界』などに小説・評論・エッセイを発表。東京外国語大学論文博士(学術)。学術的専門分野は、イタリアルネサンス文学文化論。翻訳書、T.カンパネッラ『哲学詩集』(水声社)で2020年度日本翻訳家協会翻訳特別賞受賞。元関西大学文学部教授。放送大学(大阪)非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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