たのしい暮しの断片(かけら)

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たのしい暮しの断片(かけら)

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  • サイズ A5判/ページ数 211p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784582837940
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「婦人雑誌」の料理から猫の毛の色まで、些末で豊かな日常の喜びを描く、待望のエッセイ集。雑誌「天然生活」の人気連載の書籍化!「この本は、大嫌いなんだけれど、それをやらないでいる方がもっと最悪になる家事のあれこれは生活につきまとうものだから、少しでも楽しく、ということを提唱しているわけではなく、言ってみれば、見つけてみれば大小問わず様々にある気持ちの良いことを日々の暮しの中に探してみた本と言えましょう。」    ――著者あとがき

「婦人雑誌」の料理のこと、ホーロー鍋あれこれ、泉鏡花の湯どうふ、猫の毛の色……。些末で豊かな日常のなかの「気持ちの良いこと」を描く、待望のエッセイ集。 雑誌「天然生活」の人気連載の書籍化!

【推薦文】
吉本由美(エッセイスト)

本屋に行けば、必ずのようにお姉様の久美子さんの手によるブックデザインは目に入り、「おっ」と小さな歓声をあげて、少しずつだが宝物を増やしていった。人に愛読書を知られるのは恥ずかしいので読んだ本は扉のついた本棚に仕舞うのだけれど、金井さんの本の魅惑的な装丁はいつも見ていたく、むさ苦しい部屋にいる今も目に触れるところに並べている。
金井さんは、いや、実際、この半世紀、私に最も影響を及ぼした人物である。



【目次】

第1章 暮しの断片 

長靴の雨靴 
マニキュアとネイルエナメル 
白い恐怖 
ラ、ラ、ラ、ソックス 
夏ミカンと夏ミカンの皮 
夏の頭皮のお手入れには、 
エリック・ロメールの映画と本 
婦人雑誌の料理1
婦人雑誌の料理2 
たにし亭の味 
たにし亭の暖簾 
食卓上の道具 
お椀の舟に箸の櫂  
誰でもおいしいコーヒーは淹れられる 
豆を煮る 
猫を預かる  
梅干し――太陽の匂い 
紙とタオルと麻 
散歩の楽しみ  
盛夏の読書 
猫の毛の色  
シュトーレンとクリスマス・カード 
ホーロー・琺瑯・エナメル 
鏡花の湯どうふ論  

第2章 あそびの記憶  

一月 雪うさぎ/二月 お手玉/三月 竹馬/四月 おはじき/五月 花かんむり/
六月 しゃぼん玉/七月 七夕飾り/八月 西瓜割り/九月 竹とんぼ/十月 影踏み/
十一月 縄跳び/十二月 ごむまり 

猫の手ざわり 
猫のいない生活の良さについて 
紙袋と戦後 
あとがき 204





金井 美恵子[カナイ ミエコ]
著・文・その他

金井 久美子[カナイ クミコ]
イラスト

内容説明

金井姉妹、待望の最新エッセイ集!「天然生活」の人気連載、単行本化!

目次

1 暮しの断片(長靴の雨靴;マニキュアとネイルエナメル;白い恐怖;ラ、ラ、ラ、ソックス;夏ミカンと夏ミカンの皮 ほか)
2 あそびの記憶(一月・雪うさぎ;二月・お手玉;三月・竹馬;四月・おはじき;五月・花かんむり ほか)

著者等紹介

金井美恵子[カナイミエコ]
小説家。1947年、高崎市生まれ。67年、「愛の生活」でデビュー。68年、同書で現代詩手帖賞受賞。小説に『プラトン的恋愛』(79年、泉鏡花文学賞)、『タマや』(87年、女流文学賞)、エッセイに『カストロの尻』(17年、芸術選奨文部科学大臣賞)ほか多数

金井久美子[カナイクミコ]
画家。1945年、北京生まれ。個展多数。妹・金井美恵子の著作の多くに装幀家としてかかわり、装画を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bura

75
ノーベル文学賞の密かな候補になっていた金井美恵子のエッセイ集。金井さんは初読み作家さん。「暮らす」というのは「思い出」を作ることでもある。このエッセイは自分の小さい頃からの、まさしく暮らしの断片(かけら)を集めて楽しく語っている。そして何というか多分に女性向きであり、私のようなおじさんは指を咥えて眺めざるを得ない。ただ姉の金井久美子のイラストや額縁アートがとてもセンスが良く素敵だった。姉妹で作った上品でやや上から目線が微笑ましい一冊だった。次はきちんと小説を読んでみよう。2024/10/17

ぶんこ

42
思っていたのとは違って「見つけてみれば大小問わず様々にある気持ちの良いことが 日々の暮らしに中に探してみれば案外あった、ということで出来ています。」とあとがきに書かれていて、まさに様々なことが書かれていました。私がこの本を読みたかったのは『猫』だったので、主に飼い猫との日々が描かれているものと思っていたのです。それでも飼い猫トラーのお話は多かったので嬉しい。特にトラーが黒トラ柄だったから、いまだに黒トラ柄が一番と言われるのにも共感。お姉様の絵は私好みではないものの、トラーの絵は素晴らしい。愛を感じました。2021/08/18

りつこ

32
小説が結構難物だったので身構えて読んだんだけど、とても面白かった。はっきりしてて気持ちいいな。バードウォッチングのブーツとホーロー鍋は欲しくなった。豆を煮たくなって梅干しも食べたくなる。挿し絵もとても素敵なのでこれは買うべき本。2019/04/22

あ げ こ

22
金井美恵子の愛用品と言うか、嗜好と言うか、まさにたのしい暮しの断片とでも言うような、平素より親しみ、愛用する物や道具類、或いは美味しさ、忘れ難く、幾度となく楽しんだような、食べ物や料理の事。こういう時にはこれ、と言うような。自らと極めて近しく、親密な関係にあるもの達の事。長靴にネイルエナメルにソックスにシャンプーに夏みかん、『おそうざい十二ヶ月』、たにし亭、おでんに暖簾に漬物に、カトラリーセット、箸、コーヒーメーカー、白隠元に小豆等々。そう言ったもの、ことたちとの親密さを物語る金井美恵子の言葉の豊かな事。2020/12/30

あ げ こ

16
日々の暮しの中にある、気持ちのよいこと様々。好きなもの、愛用品、楽しみ様々。これ、と言うようなもの。こう言う時にはこれ、と言うような、自分にはこれ、と言うような、もの、こと、大小問わず。言葉と絵で。そのよさを。それらが如何に心地よくて、優れていて、自分達の暮しに定着していて、ちょうどよいか、と言う事を。その可愛さや、美しさや、丈夫さや、美味しさや、爽快さや、優雅さや、清潔さや、扱いやすさや、ていねいさや、柔らかさや、温かさや、嬉しさや、幸福感、と言った事を。素晴らしく豊かで充実している、文章を絵を以って。2019/02/08

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