出版社内容情報
日本の植民地時代に日本語とハングルと格闘して書いた文学者――腹話術師たちに光を当てる、ユニークな試み!
金 哲[キム チョル]
著・文・その他
渡辺 直紀[ワタナベ ナオキ]
翻訳
内容説明
近代「韓国語」はいかに作られたのか。帝国の支配下で帝国の言語で発言する被植民地人は一種の腹話術師である。主に日本語との格闘を通して作品を書いた文学者たちの活動に豊富な引用で光を当て、その実態に鋭く近づく、ユニークな試み!
目次
「梅毒神薬ヨードカリ丸」―韓国語の“近代”
「カンバスの上にぶつかって散るワンタッチのオイルのようなもの…」―汽車と韓国小説
「おまえさ、どうやって、ここ来たべ?」―韓国小説と標準語
「裁判にも、両班、常奴の区別があるのでしょうか?」―韓国小説と近代司法
「まずは言葉から、英語でやりとりしよう」―韓国小説と英語
「恋は盲目なり」―韓国小説とエロティシズム
「私は内地人の嫁を娶ります」―韓国小説と“内鮮結婚”
「往復はがきのように戻ってきた」彼女―韓国小説と郵便制度
コーヒー、ブランデー、恋愛アメ、そしてランチ―食べ物と植民地モダニティ
「the agitators are 辱 ing me」―“韓国語”の誕生
「金にまさる力はないぞ」―金と韓国小説
植民地の腹話術師たち―朝鮮作家の日本語小説創作
「一切合財なくしちまった奴に、これ以上、仕打ちのしようもありません」―韓国小説と八月一五日の解放
著者等紹介
金哲[キムチョル]
韓国・延世大学校名誉教授。1951年韓国・ソウル生まれ。延世大学校国文科および同大学院博士課程修了。韓国教員大学校国語教育科、延世大学校文科大学国語国文学科の教授を経て、2016年2月に定年退官し、現在に至る。韓国近代文学を通じて植民地主義・民族主義・帝国主義の問題を分析する
渡辺直紀[ワタナベナオキ]
武蔵大学人文学部教授。1965年東京生まれ。慶應義塾大学政治学科卒業。出版社などに勤務ののち1994年に渡韓。東国大学校大学院国語国文学科博士課程修了(文学博士)。高麗大学校教員を経て2005年より武蔵大学に勤務。主著に、「林和文学論研究」(韓国・東国大学校博士論文、2017)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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