出版社内容情報
彼は果たして本当に「弱かった」のか。開戦回避、数々の和平工作、東條暗殺計画、憲法改正への取り組み──。近衛家の沿革をふまえ、政治家としての等身大の姿を描く傑作評伝。佐藤優氏推薦!
内容説明
聡明で、実は胆力もあったが、敗戦の責任を負って自死した「運命の子」近衛文麿の生涯を丹念な調査に基づき等身大で描いた傑作。
目次
第1章 近衛家の内なる戦い
第2章 自己覚醒の時代
第3章 パリ講和会議
第4章 権謀術数の世界へ
第5章 近衛内閣と日米交渉
第6章 東條暗殺計画と終戦工作
終章 「近衛、死ぬのはお前だ」
著者等紹介
大野芳[オオノカオル]
1941年愛知県生まれ。ノンフィクション作家。『北針』で第1回潮賞ノンフィクション部門特別賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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rinrinkimkim
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まず驚いたのは、古事記の時代に神から神武天皇に系譜ができているのは知っていたけど、五摂家も神様だったとはこの本で知りました。つまり五摂家は単なる高貴な身分と言うことではなく神様の時分から天皇を守る使命だったってことです。もうこのあたりから勉強しなおさないと近衛さんについては語れない気がします。闘いについてはそれからかな。時折かいま見れる貴族の習慣が今もなお続いているのは感動です(本書に余り関係ないことばかりで恥ずかしい)再読必須2014/07/08
Kenta Kyoda
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時代の大きなうねりで試行錯誤している様を感じれた。「たら」「れば」を語ってもキリはなく、悠久の時から見れば避けられない事象にただ感慨深く感じる。抗わないことがいいのか。2014/03/26
小出享一
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本書を読んだ後は、鳥居民の「近衛文麿 黙して死す」と工藤美代子を読まないと。木戸幸一の動きだね…。福祉国家と戦時体制の面から近衛を読んでいます。2014/02/14