出版社内容情報
戦前の懐かしい松江の町のこと、学徒出陣した過酷な海軍時代のこと、文化調査官として経済優先の戦後社会で必死に守った数々の史跡のこと……。90歳を迎えた古代史の泰斗が個人史を通して綴る、「昭和」という時代。
内容説明
「昭和」をして「昭和」を語らしめよ。古代史の泰斗が自ら個人史を「追体験」しつつ、語らしめた「昭和」という時代。
目次
第1章 昭和という時代(松江の街;家庭生活;旧制高校と帝国大学)
第2章 戦争と軍隊生活(大竹海兵団と武山海兵団;海軍航海学校;陸・海軍の終焉)
第3章 敗戦後の復興(荒廃の風景;国民の努力)
第4章 日本の衰運(大学教授の生活;博物館長の意見;中間のまとめ)
第5章 現代批判(子供の成長;車社会;香りと風味;「手」仕事・家族の「手」;農民の勤勉;武士の質素・倹約;清潔
著者等紹介
平野邦雄[ヒラノクニオ]
大正12年(1923)、島根県松江市に生れる。旧制松江高等学校卒業後、東京帝国大学文学部国史学科入学。学徒出陣により海軍に入隊。敗戦後、大学に復学。坂本太郎教授のもとで日本古代史を専攻。昭和23年(1948)、国史学科卒業。昭和26年(1951)、九州工業大学歴史学講師に着任。その後、助教授、教授を務める。昭和42年(1967)、文化庁主任文化財調査官に就任。全国の史跡発掘調査・保存にかかわる。昭和45年(1970)、東京女子大学教授に着任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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