出版社内容情報
D.ボウイ『2001年宇宙の旅』、ハッブル宇宙望遠鏡――神なきポスト宇宙時代を生きる孤独な人類の日常生活と心象風景を綴った新感覚詩集。2012年度ピュリッツァー賞受賞。
内容説明
ポスト宇宙時代を生きる人類の日常生活と心象風景を綴った新感覚詩集。ピュリッツァー賞受賞。
目次
1(サイファイ;すごい、星だらけじゃないか ほか)
2(信念の速度;それは違う)
3(火星の生命;至点 ほか)
4(原初の叫びとしての宇宙;かつて存在したあらゆるもの ほか)
著者等紹介
スミス,トレイシー・K.[スミス,トレイシーK.] [Smith,Tracy K.]
1972年生まれ。『ドウェンデDuende』でアメリカ詩人アカデミーのJames Laughlin Awardを受賞、『身体の問いThe Body’s Question』でアフリカ系アメリカ人詩人のためのCave Canem Poetry Prizeを受賞。さらにRona Jaffe Foundation Writers’ Award、Mrs.Giles Whiting Foundation Writers’ Awardを受賞
中村和恵[ナカムラカズエ]
1966年生まれ。東京、札幌、モスクワ、メルボルン、大阪、ロンドンなどに移り住む。東京大学大学院比較文学比較文化専攻博士課程中退。現在、明治大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はやしま
23
題名、そして帯からデヴィッド・ボウイの歌の世界に関連した詩集と期待し、また宇宙も絡む、ブラッドベリの「火星年代記」のような世界を想像したが、内容は父親のこと、アブグレイブから米国内の犯罪まで社会的なこと、恋愛もの、と多岐にわたり、どちらかといえば地に足をつけた作品だった。ボウイ関連の詩は他を俯瞰しているようでもあり、現代を描いた作品の中で普遍性の象徴のようでもあった。hodgepodgeな印象も受けたが、古いスタイルと新しいスタイルを上手く利用し、且つ写実的で、21世紀の詩に触れて新鮮な気分を味わった。2016/01/23
秋 眉雄
18
Bowieの『Life on Mars?』には『?』が付いていますが、こちらの詩集には無し。ということは「火星に生き物?」「そう、火星に生き物」みたいなニュアンスがもしかしたらあったのかも。過去も未来も区別のない宇宙を見るように日常を見つめたり、真っ暗な空から孤独な星を覗いてはざわつく僕らがそこにいるように感じたり、或いは単に老いというもの、家族、暴力、病、犯罪的行為というものを感じる詩集でした。たびたび登場する『彼』ら。ボウイであったりなかったり。2020/08/07
魚京童!
15
ヒトはどんどん領土を拡大していくと思う。どこまでも行ってほしい。2016/08/23
まな
0
エキサイト翻訳を思い出した。これを読むのは原文で読んで辞書を片手に読み解くのが正解だと思う。「魂」「火星の生命」「飛行禁止区域」「チャレンジャー」「秘跡」が心に残った。2018/10/13