内容説明
あれよのうちに五十四帖が読める格調に満ちた名訳、半世紀ぶりの復刻版。
目次
桐壷
帚木
空蝉
夕顔
若紫
末摘花
紅葉賀
花宴
葵
賢木〔ほか〕
著者等紹介
吉井勇[ヨシイイサム]
1886‐1960年。歌人。東京で伯爵家の次男として生まれる。早稲田大学政経科中退。1905年、新詩社に入り「明星」に短歌を発表して注目される。1909年、「スバル」創刊後は同人として活躍、戯曲も手がけた。爵位返上、土佐隠棲などを経て38年に京都に移転。戦後は歌会始選者や芸術院会員となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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双海(ふたみ)
22
手元に置いておく現代語訳は本書で決まり。好きな歌人ということもあって。あさきゆめみし、読みたくなってきた・・・!まだ宇治十帖編Ⅰ~Ⅲを読んでいなかったので。2015/09/28
ダイキ
8
さすが吉井勇といった大変味わい深い訳で、しかも抄訳なので、源氏入門にもうってつけの本です。勇自身も隠棲していた時期があったので、「須磨」の巻等は特に思い入れがあったのではないでしょうか。この本を読み始めてからというもの、あはれが増さって仕方がないのです。「春の夜の光にあへず吹く風に行方も知らぬ花のひとひら」(拙歌)。私はこれから、どこへゆくのだろう。どこまで、ゆく事が出来るのだろう。次は與謝野晶子さんの訳を読んでみます。2016/04/03
Mayu
3
だいたいのあらすじを知りたくて、一巻にまとまっているという理由で選びました。原文と比べると場景描写などはかなりまるめられている印象ですが、逆に人物間のやりとりなどはわりと直訳に近い感じで現代語に寄りすぎず、ちょっと難しく感じましたが、簡潔で好きな感じの文体だったので最後まで読めた気がします。訳注があるとわかりやすいかもしれませんが、気が散ってしまう面もあるので自分にはかえってよかったと思います。光君のところはだいたい話を知っていたせいか、楽しく読めましたが、匂宮と薫君のところは眠くなってしまいました。2018/03/14
紫陽花
1
ふと源氏物語を読みたくなって読んでみた。紫の上が所々嫉妬しているのが可愛らしい。でも無理矢理小さい子をお嫁さんにするのは駄目だよ光源氏、、。薫はそんな大胆な事する光源氏とは違い結構優柔不断な人。こっちは三角関係で色々ゴタゴタする。でも何か読んでしまう不思議な魅力がある。2021/03/18
十波@灯れ松明の火
0
アイスショー『氷艶』のチケットがとれたので、予習? のつもりで、簡単そうなものを選んだつもり。登場人物の多さと位を理解するのに、苦慮しつつ読了。もう少し砕けたものを探して、また挑戦したい。要するに、雅を理解するには難解でした。2019/05/06




