内容説明
プリマ・バレリーナ・アッソルータが語るロシアバレエの1世紀。プティパ、チャイコフスキー、ディアギレフ、ニジンスキーらと同時代を生き、ロマノフ朝の華やかな宮廷生活、ロシア革命期の動乱、パリでの亡命生活を生き延びた女性による時代の証言。
目次
芸術家の名門
幼年時代
帝室劇場学校
舞台デビュー
幸せな日々
最初の成功
避けられない出来事
大喝采と陰謀
「ファラオの娘」
舞台生活一〇周年〔ほか〕
著者等紹介
関口紘一[セキグチコウイチ]
1984年、「ダンスマガジン」を創刊し編集長を務めた後、フランス、イギリス、アメリカでのビデオ上映会「舞踊100年」を企画・監修。また、E・パヴロワ、O.サファイア、ミチオイトウ、橘秋子などの資料展示も企画・開催。新聞、雑誌に舞踊評を執筆するほか、シアター・テレビジョンのダンス番組を編成。現在は2002年に創刊したネットマガジン「Dance Cube」の編集長を務める
森瑠依子[モリルイコ]
東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒業。音楽専門出版社勤務を経て、フリーランスで翻訳、編集に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mana
7
映画「マチルダ 禁断の恋」の予習①。著者のマチルダはバレエ一家に生まれ、一時期ニコライ二世の恋人で、ニコライ二世とアレクサンドラ皇后の結婚で別れてしまう。時代を考えれば愛人関係を続けることもできた気がするけど、そうしなかったのはニコライ二世の人柄の良さかな。ニコライ二世とのエピソードは前半の少しだけ。別れて以降は二度と親しく接することはなかったみたいだけど、その後も著者の心の中では度々ニコライ二世への思いが語られる。ニコライ二世も日記の中で、久しぶりに舞台で彼女を見たとか書いているし。2018/12/15
かしこ
2
当時のバレリーナの生活がよくわかった。王族や貴族の恋人だったのか…家や宝石を恋人からもらい、プライドは高く、贅沢な生活を送っていたのに、革命で何もかも無くしてしまう。激動の人生だ。2019/07/27
pastis56
2
映画「マチルダ 禁断の恋」を見てからこの本があるのを知って読んでみました。映画はロマノフ王朝最後の皇帝ニコライ2世とバレリーナであるマチルダ・クシェシンスカヤの恋の物語でしたが、本書はクシェシンスカヤのバレエ人生そのものでした。この本を読んでバレエ・リュスを初めて知り、ディアギレフを知り、次に読む本ができました。バレエの知識があれば、この本をもっと楽しめたでしょう。それにしても、皇帝ニコライ2世は処刑されてしまったのですが、一方クシェシンスカヤは99歳でその生涯を閉じたのです。人間の人生は実に数奇ですね。2019/01/19
茅野
2
映画「マチルダ」の予習に。プリマ・バレリーナの記録としても、激動の時代の記録としても非常に興味深い。2018/12/12




