内容説明
江戸‐横浜‐東京―発想と実行力が人生も世の中も変えた開化期、自己を恃み、乾坤一擲を賭した21人の物語。
目次
1 黒船から押し寄せた変革の波(開化の礎、滞日三十三年―J.C.ヘボン(伝道医師・ローマ字創始)
巷を彩る牛鍋屋と氷店―中川嘉兵衛(食肉業・製氷事業)
気骨の商人、歴史の闇に没す―中居屋重兵衛(生糸貿易商)
天嶮十里を翔んだ商傑一代―若尾逸平(生糸商)
開化の記録者―下岡蓮杖(写真師・画家)
幕末商人が開いた絹の花道―原善三郎・原三渓(生糸商・文化事業))
2 開化の潮流に棹さす先駆者(居留地で体得した焼き加減―内海兵吉・打木彦太郎(製パン業)
町絵師から宮廷画家へ―五姓田芳柳・五姓田義松(洋画家)
運命を自在に操った豪商一代―高島嘉右衛門(事業家)
先端を生きた、チャンスの人―岸田吟香(新聞創始者・事業家)
開港地の肝っ玉相場師―田中平八(生糸商・相場師)
丘の上に咲く開花の花―メアリー・E・キダー(女子教育家))
3 風雲の時代を駆け抜けた人々(幕末書生の夢、開化飛脚網―前島密(郵便事業)
波風高し、文化の先駆―早矢仕有的(商社創業)
文明の結晶と香り―堤磯右衛門(石鹸製造)
海をこえた緑茶の香り―大谷嘉兵衛(製茶業)
自邸の庭に富士山―雨宮敬次郎(相場師)
異郷に死す、碧眼の噺家―快楽亭ブラック(噺家))
著者等紹介
紀田順一郎[キダジュンイチロウ]
1935年横浜生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。文学、近現代の社会風俗、書誌などを幅広く論じるほか、推理小説の創作も手がける。『幻想と怪奇の時代』(松籟社)で2008年、日本推理作家協会賞(評論その他の部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。