石油!

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  • サイズ B6判/ページ数 707p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784582833959
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

カリフォルニア油田開発を巡る、果てしなき闘争を描く大河小説の金字塔、80年ぶりの復刊。

著者等紹介

シンクレア,アプトン[シンクレア,アプトン][Sinclair,Upton]
1878‐1968。作家・ジャーナリスト・社会活動家。アメリカ・ボルティモア生まれ。ニューヨーク市立大学、コロンビア大学に学び、若くして新聞・雑誌で執筆活動を開始。シカゴの精肉産業の内幕を描いた『ジャングル』(1906)で注目を集める。その後、「ラニー・バッド・シリーズ」全11巻(1940‐53/第3巻『龍の牙』でピュリッツアー賞受賞)等の小説、評論、戯曲など、社会正義への信念に基づいた旺盛な執筆活動を展開。一方、ジャック・ロンドンとの大学社会主義協会設立(1905)、芸術家コロニー「ヘリコン・ホーム・コロニー」運営(1907)、「カリフォルニア州から貧乏を追放しよう」というスローガンを掲げてのカリフォルニア州知事選出馬(1934)など、生涯にわたって社会活動を続けた

高津正道[タカツセイドウ]
1893‐1974。社会運動家・政治家。広島県三原市生まれ。早稲田大学在学中「暁民会」を組織し、日本共産党(第一次)の創立に参加。その解党後は、社会民主主義の立場から精力的な活動を展開。1937年、人民戦線事件で検挙。戦後は日本社会党の結成に関わり、衆議院議員を務めた

ケート,ポール[ケート,ポール][Cate,Paul Stinson]
1904‐?米国人宣教師の長男として東京で生まれる。明治学院・慶応等で英語教師を務める。「東京インターナショナル倶楽部」を主宰。昭和初年、高津と共に翻訳活動を行なう。太平洋戦争中に消息不明となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

23
無学だが世間の理を知っている父。大学にまで進むが、理想と現実の狭間で悩む息子。通常なら、この親子の葛藤を物語の柱として書き進められるが、本作は違う。著者は、親子の葛藤=人よりも、彼等を材として、石油によって変わってゆくアメリカ=社会、時代の方をより描きたかったようだ。とはいえ、バニーのビルドゥングスロマン的要素が全くないわけではない。映画では描かれなかった、もう一人の石油王の生涯。そして彼を成功させ、やがて、のみ込んでいった国、アメリカ。興味を持った方は、是非ご一読を。2008/06/21

えふのらん

4
車輪の下を下敷きにしたアメリカン流ビルディングロマンスかと思ったら狂騒の20年代とその下で渦巻く労働時間に巻き込まれた青年の青春小説だった。怒りの葡萄を思わせる劣悪な労働環境はもちろんのこと、革命勢力に革新主義、枕営業で仕事をつなぐ女優に汚職まみれの大統領ともう何でも出てくる。ウォレン・ハーディングに至っては実名。プロレタリア文学云々ではなく、こんな大河小説がアメリカにあったんだ、という強い衝撃を受けた2023/02/03

cochou

1
石油王の二代目のボンボンが石油業界の裏側(労働運動の弾圧や政治家の買収)を覗き見しながら、上流社会と社会主義とに分断され彷徨する。政治経済だけでなく、宗教、性、映画、ラジオ等広範な題材を描いており、単なるプロレタリア文学を越えた面白さがある。主人公は社会正義に強く引かれ、さんざん散財するのだが、優柔不断で戦略も足りないのでほとんど役にたたない。作者の立場からソ連の社会主義を理想的に書いているが、左翼運動については、共産主義と社会主義の対立等をリアルに描いており、プロパガンダ色は薄い。2017/04/01

じろ

0
挫折・・・2013/02/14

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