桂東雑記〈5〉

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  • サイズ B6判/ページ数 180p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582833591
  • NDC分類 821.2
  • Cコード C0023

内容説明

「次の一世紀をかけて、私は漢字文化の復権ということをなんとか実現したい」故郷福井や京都での最後の講演、新たな漢字の体系とその教育法について綴った文章など、昨年96歳で亡くなる直前まで発信し続けられた熱いメッセージ。

目次

漢字文化の復権―京都市名誉市民受賞のことば
漢字の体系―転注の字
漢字の体系―漢字教育について
私の京都―景観と史蹟と
洛西ニュータウンの三十年
『万葉集』を旅する
字書三部作について
韓国版『漢字百話』の序
説文学と白川文字学
漢字の系統
文字学雑記

著者等紹介

白川静[シラカワシズカ]
1910年、福井県福井市に洋服商の次男として生まれる。小学校卒業後、大阪の法律事務所に住み込みで働きながら夜学へ通う。35年、立命館中学教諭となる。43年、立命館大学法文学部漢文学科卒業、同大学予科の教授となり、54年、同大学文学部教授。81年、立命館大学名誉教授。84年『字統』を刊行、毎日出版文化賞特別賞受賞。87年『字訓』、96年『字通』を刊行。91年菊池寛賞、96年度朝日賞受賞。98年文化功労者として顕彰され、99年勲二等瑞宝章を受く。2001年井上靖文化賞受賞、04年11月、文化勲章受章。2006年10月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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roughfractus02

5
「生きの験」(いきのあかし)に書き始めた『桂東雑記』も著者の死によって終わりが来る。遺著となった本書を読むと、第I巻で言及された最初に買ったという大槻義彦『大言海』の読書から著者晩年の3つ大冊の字書編纂への道程や「次の一世紀」を「漢字文化の復権」に賭ける未来への展望も見える。が、著者が漢字の画に見たのは、古代の生活を想像させる文字の時空を超える触発の力ではないか? 著者が用いた「験」という文字を過去の「あかし」、現在の「効能」、未来の兆候を示す言葉と解すると、著者が読者に引き渡すのはこの力のように思える。2020/12/30

老齢症状進行中

2
めちゃくちゃ面白かった。白川さんの講演とエッセイです。西洋の科学技術に対抗するには東洋の精神が大事、そのためにも中国・韓国などの東アジアの連携が大切との考えは、近年の状況をみると悲しい限りですが、歴史の流れの必然としてそうなると私は思います。漢字に対する白川さんの思い入れも根底には東洋をより深く理解したいとの思いの反映である訳ですが、白川さんの業績は、継承されているのか残念ながら私にはわかりません。続けて白川さんの著書を読んで素晴らしい文章に接しよう。2024/10/23

hachiro86

0
お亡くなりになる間際の文章が心を打つ2009/12/13

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