内容説明
「財界」は、政・官・財の一角として、政治や経済にきわめて大きな影響を与えてきたが、それにもかかわらず、その実態はあまり知られていない。しかし戦後の日本は、政治家や官僚ではなく、ほとんど財界の意向によって動いていたとさえ言えるのである。本書は、そうした「財界」の絶大なる影響力の源泉を見つけ出し、その功罪を明らかにする。
目次
第1章 戦後経済団体の成り立ち(「先進的」経営者の個人加盟組織―経済同友会;経済団体の連合体としての経団連;日経連の栄枯盛衰 ほか)
第2章 「財界」の政治的影響力形成過程(財界と財閥―戦後財界の戦前との断絶;戦後改革と「新」財界の発足;どうやって官僚の介入を防ぐか? ほか)
第3章 財界は何を目指しているのか?(構造改革とデフレの矛盾;前面に出すぎた財界;「財界」は何を目指しているのか?)
著者等紹介
菊池信輝[キクチノブテル]
1968年、千葉県生まれ。一橋大学社会学部卒業。野村総合研究所、郵政省郵政研究所(現日本郵政公社郵政総合研究所、総務省情報通信政策研究所)を経て一橋大学大学院社会学研究科入学。2004年3月社会学博士号取得。現在は一橋大学大学院社会学研究科助手(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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