内容説明
名こそ惜しけれ―司馬史観の核心といえるこの志は、日本人を支えてきた武士道の心であり、幕末、維新の英雄たちの思念でもあった。司馬作品の主人公の青春像を通して、その本質を探る異色司馬学。父から子へ語り継ぐ国民作家の遺産。
目次
序章 父から子へ語りつぐ司馬遼太郎
第1章 日本人はなぜ「名」を惜しんだのか
第2章 『竜馬がゆく』―おちこぼれ少年と「青春革命」
第3章 『燃えよ剣』―なぜ、この男は女性の心をつかむのか
第4章 『世に棲む日々』―「名こそ惜しけれ」の精神医学
第5章 『峠』―「時流」に負けず、「流行」に流されず
第6章 『菜の花の沖』―船頭嘉兵衛の倫理観
第7章 『翔ぶが如く』―この国の「かたち」をどうするか
第8章 『歳月』―国歌設計をめぐる「悪魔」的な戦い
第9章 『坂の上の雲』―近代日本人はこうして「登場」した
終章 父はどんな「背中」を子に見せるべきか
著者等紹介
石原靖久[イシハラヤスヒサ]
昭和21年静岡県生まれ。成蹊大学卒。編集者歴35年
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