内容説明
正月・小正月・盆・五節句・産土社祭礼・苗代・田植・稲刈等の農休み、遊び日とよばれた江戸時代の休日は村が定めた神遊びの日であった。それは領主も干渉しない遊興自由の“聖域”であった。火災・流行病による新規の祭礼遊び日に転化する同族団の先祖祭り血盟を結び、頭分を推戴する若者組は村の秩序をゆりうごかし領主や村の規制をはねのけて遊び日を増大させる。それは博徒の跳梁、小作騒動の頻発と通底しええじゃないか、世直しにつながる運動であった。
目次
1 遊び日のありよう(年間の定例遊び日;遊び日の生活内容)
2 増大する遊び日(祭礼遊び日の増加;定例労働休日の増加;願い遊び日・勝手遊び日)
3 規制をのりこえる潮流(規制の埓外の時代―近世前・中期;遊び日化規制の時代―近世後期)