内容説明
『愚管抄』の歴史思想は、……我々のいわゆる歴史観、歴史学の問題をそとから問うだけでは明らかにならない。『愚管抄』という書が史書であるとすれば、まず慈円が世の中の何に関心を持ち、何を歴史と思っていたか、……なぜ歴史を書こうとしたのか、いざ書こうとしてどういう書き方をしたか、そして歴史を書いたことによって何を得たのか、といったことを出来るだけ『愚管抄』に即して考えてみることが必要であろう。
目次
1 『愚管抄』を読む
2 『愚管抄』を概観する
3 歴史を見る
4 歴史を書く
5 歴史をとらえる
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- 和書
- 近代日本の対外態度