出版社内容情報
中国近代化の最大の先導者でありながらその意義を隠蔽された思想家。2巻は中共建党から指導部を追われトロツキズムに転身するまで。
陳 独秀[チン ドクシュウ]
著・文・その他
石川 禎浩[イシカワ ヨシヒロ]
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三好 伸清[ミヨシ ノブキヨ]
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内容説明
近代中国の大先導者でありながら、不当にその存在意義を貶められてきた思想家の主要論説を編訳。第2巻は中共指導者としての活躍期から、逐われてトロツキストに転じるまで。
目次
第1部 共産党創設期(1920‐1923)(短言;社会主義批評―広州公立法政学校での演説 ほか)
第2部 国共合作期(1924‐1927.7)(寸鉄・精神生活と東洋文化;レーニンの死 ほか)
第3部 党最高指導者の地位を逐われて(1927.8‐1929)(寸鉄;中共中央常務委同志諸兄への書簡(一九二七年十一~十二月) ほか)
第二巻解説(マルクス・レーニン主義の受容;共産党を率いて ほか)
著者等紹介
石川禎浩[イシカワヨシヒロ]
1963年、山形県生まれ。京都大学大学院文学研究科修士課程修了。博士(文学)。京都大学人文科学研究所教授。専攻、中国近現代史、中国共産党史
三好伸清[ミヨシノブキヨ]
1954年、愛媛県生まれ。東京大学文学部中退。1989~91年、北京大学歴史系進修生。在野で、中国現代史研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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日・月
16
20世紀中国で名を知られた政治家・文筆家で、およそこの人物と関りが無かった人は少ない。それだけに生々しい書簡からは、彼と関わった胡適や魯迅、中共の面々の新たな一面が発見できます。2巻は、中共立ち上げから党籍を剝奪されるまでの時期の著述。コミンテルンにより意に沿わぬ妥協を強いられた挙句の結果ですが、当時、陳の活動を悪いイメージに総括したのは他ならぬ毛沢東。作為により、権力闘争に敗れたわけです。しかし、このように残された著述により、定型の評価以外に当時を知る一級の史料になり得ています。2024/12/10