出版社内容情報
歴史の中で読み継がれた魏晋の古典の新訳注書。条ごとに原文、読み下し、語注、現代語訳、くわしい解説からなり、大変よくわかる決定版。乱世にレトリックで拮抗した人々を活写するエピソード集。
内容説明
歴史の中で読み継がれた古典の新訳注書。条ごとに、原文、読み下し(総ルビ)、語句の注釈、明快な現代語訳、詳しく懇切な解説からなり、かつてなく『世説新語』がよくわかる決定版。
目次
上巻(文学第四―学問・文学に関する言動)
中巻(方正第五―剛直で一本気な言動;雅量第六―方正と対照的な余裕ある言動;識鑒第七―人物の識別評論)
著者等紹介
井波律子[イナミリツコ]
1944年富山県生まれ。京都大学大学院博士課程修了。国際日本文化研究センター名誉教授。専門は中国文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アカツキ
10
この巻は学問に関する言動、剛直な人物、冷静沈着な人物、人物評にまつわるエピソード集。前巻から引き続き西晋東晋時代の話が多い。東晋王朝の簒奪を狙う桓温が傀儡として選んだはずの司馬昱に一本取られる話、そんな桓温の懐刀・郗超が死に際に父親に密書の束を入れた小箱を残す話が好き。郗超の怜悧だけど身内には愛情深い性格にときめく。2023/01/30
garyou
0
「複雑に屈折したパーソナリティの持ち主」なんてな解説があつたりするが、さうでない人つてゐるのかな。ここに出てくる人々も、こちらの話では持ち上げられてゐるがあちらの話ではけなされてゐる、なんてなことがしばしばある。世の中さうしたもの、といふ書なのではないかなあ。「うまいこと云つたもん勝ち」みたやうなところが好きだなあ。2014/05/16