感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
112
今回は北イラクから再度メッカへということで、そこへ滞在しますがその後南アラビアから紅海周辺、東アフリカへさらに黒海まで足を延ばしています。これを読んでいるとかなりスルタンなどの庇護があったということがわかります。それでないとこのような旅行はできなかったのでしょう。また、この訳者の解説がかなり当時の国際貿易状況を分析してくれていて一つの評論となっています。2016/11/11
tom
19
メッカ巡礼を終えて、インドに行こうと思ったのだけど、偏西風の具合が悪い。次の偏西風は一年後。仕方ないから、トルコ経由、陸路でインドに向かう。群雄割拠の時代だけど、イスラム教徒ということで、立寄地で金も衣服も食料も貰い旅を続ける。読みながら、どうして旅に執着するのと思った。そうすると、著者が「解説」で書いていた。旅もジハードなのだ。ジハードには二つの意味があり、一つはよく言われる聖戦。もう一つは<旅への挑戦>。旅をして聖者に会う、聖地を訪ねて神の霊験、御利益を得ること。そうなのか、御利益なのだと妙に納得。2025/01/22