内容説明
「天上に天堂あり、地下に蘇杭あり」と杭州とともにうたわれた蘇州は江南の繁都として知られ、「土風は清く且つ嘉し」とも古く称せられた。この地の歳時行事を通して四季の生活を活写して余蘊のない本書は、『燕京歳時記』とともに中国の歳時記を代表する一つである。
目次
巻1 正月(行春―春牛の巡行;打春―春牛を打つ;拝春―立春の挨拶 ほか)
巻2 2月(元墓看梅花―元墓山の梅の花見;驚蟄聞雷米似泥―驚蟄に雷を聞かば米は泥に似たり;土地公公生日―土地神の生誕日 ほか)
巻3 3月(田〓報―蛙声占い;野菜花―なずなの花;挿楊柳―楊柳の枝を門に挿す ほか)
巻4 四月(立夏見三新―立夏に三つの新物を供える;秤人―体重を計る;注夏―夏まけ ほか)
巻5 5月(修善月斎―5月のための斎;貼天師符―天師符を貼る;掛鐘馗図―鐘馗図を掛ける ほか)
巻6 6月(黄昏陣―夕立;六月不熱五穀弗結―六月暑からざれば五穀は結ばず;糊海幔―山の朝霧が晴れやらぬ日 ほか)
巻7 7月(預先十日作秋天―秋の先駆け;秋轂碌収粃穀―立秋の雷は稲に実が入らぬ ほか)
巻8 8月(天灸;竈君生日―竈神の生誕日;八字娘娘生日―八字娘娘の生誕日 ほか)
巻9 9月(重陽信;登高;重陽〓;祭釘靴―釘靴を祭る;旗纛信爆―旗纛廟の信爆 ほか)
巻10 10月(十月朝;天平山看楓葉―天平山の紅葉狩り;収租完糧―小作料・糧米の徴収 ほか)
巻11 11月(冬至大如年―冬至の盛んなることは元日のごとし;冬至だんご;拝冬―冬至の拝賀 ほか)
巻12 12月(跳竈王;跳鍾馗;臘八粥;年〓;冷肉 ほか)