出版社内容情報
〈概念〉による論理認識以前の領域に遡行し、その豊かな連関を自在に横断して人間の生と思考の実相に迫るメタファー学の実践。20世紀ドイツ哲学の巨匠による傑作2編。
内容説明
二十世紀ドイツ哲学の巨匠による待望の傑作二篇!真理/絶対的根源としての“光”とその形而上学。西洋思想史における光のメタファーが、プラトン、ヘレニズム、新プラトン主義からアウグスティヌスの照明説と全中世キリスト教の光=神をへて、ついに、近代の“主観”へと転成する消息を追う、新訳第一論文。天と地、自然と人間、どちらが中心か―宇宙=世界の“中心”観念と、人間の自己理解が経験したもっとも劇的な転覆“コペルニクス的転回”を、精神史的につぶさに明らかにする、初訳第二論文。
目次
真理のメタファーとしての光―哲学的概念形成の前景領域
コペルニクス的転回と宇宙における人間の位置づけ―自然科学と精神史との関連に即して
著者等紹介
ブルーメンベルク,ハンス[ブルーメンベルク,ハンス] [Blumenberg,Hans]
1920‐96。北ドイツ、リューベック生。ギュムナジウム修了後、最初神学を志すが、母方がユダヤ系であったことから中断を余儀なくされる。戦後ハンブルクで哲学、古典文献学などを学んだのちキール大学で教授資格を取得(1950年)、ハンブルク、ギーセン、ボッフム、ミュンスターの各大学で哲学を講ずる(1985年退官)。20世紀の人文学復興の流れの中、神話的思考から科学的思考におよぶカッシーラーの広汎な哲学的人間学の影響を受け、また60年代にはヤウス、イーザーらの「詩学と解釈学」とも交流をもちながら、神学・哲学・層史・文学、さらに技術史・科学史など多樣な領域にわたる独自の人文学を浩瀚な著作群に残す。歿後も遺稿の編集・公刊が続いている
村井則夫[ムライノリオ]
1962年生。上智大学大学院哲学研究科博士後期課程満期修了。博士(哲学)。明星大学人文学部教授(2013‐17年)、中央大学文学部教授(2017‐22年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
iwtn_
kentaro mori
Tommy
hryk
葛