出版社内容情報
日本近代を牽引した思想家の平易にして厄介な思考の振幅と射程を、いまこそ学びなおす。同時代から現代までの代表的福沢論を集成。
市村 弘正[イチムラ ヒロマサ]
編集
山路 愛山[ヤマジ アイザン]
著・文・その他
丸山 眞男ほか[マルヤマ マサオホカ]
著・文・その他
内容説明
「翁は敵人に誤解せられ、味方に了解せられず」(徳富蘇峰)―。平易な文章で啓蒙の語を語り、日本近代の指南役と自他ともに認めた福沢諭吉。けれども、その思考と言説は、わかりやすそうでじつに厄介。山路愛山はじめ同時代を生きた人々から、福沢研究の期を画す丸山眞男、遠山茂樹まで、多様な視角からその思想の理解・評価を試みた議論を集成。いま、福沢、そしてこの国の近代をとらえなおす絶好の書。
目次
1(福沢諭吉君及び其著述(他)
新聞記者としての福沢諭吉翁
福沢先生を弔す
福沢先生
福沢諭吉と荻生徂徠(抄))
2(福沢の文章;体系的哲学者Systematikerとしての福沢先生;福沢に於ける「実学」の転回―福沢諭吉の哲学研究序説;福沢諭吉の歴史観―『民情一新』と「旧藩情」;福沢諭吉―西欧文明の推進者;福沢諭吉と『文明論之概略』;福沢評価の問題点)
著者等紹介
市村弘正[イチムラヒロマサ]
1945年生まれ。専攻、思想史。法政大学名誉教授
山路愛山[ヤマジアイザン]
1864‐1917『独立評論』創刊。史論・評伝に傑作
丸山眞男[マルヤママサオ]
1914‐96政治学・政治思想史。戦後日本のオピニオン・リーダー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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