内容説明
デカルトの批判者として知られるこの十八世紀イタリアの哲学者は、近代的な知のあり方を根底から批判する“新しい学”の構想を、不如意な暮らしの中でどのようにつくりあげていったのか。哲学者自身が「歴史家として当然の率直さをもって」その思考の「基礎をなしているもろもろの反省を実らせた」軌跡を語る哲学的伝記、第一人者による待望の日本語訳。
目次
第1部 本人の書いたジャンバッティスタ・ヴィーコの生涯(一七二五‐二八年)
第2部 『自伝』へのヴィーコによる追加(一七三一年)
第3部 ヴィッラローザ侯爵による補記(一八一八年)
付録1 望みを絶たれた者の想い(一六九三年)
付録2 英雄的知性について(一七三二年)
著者等紹介
ヴィーコ,ジャンバッティスタ[ヴィーコ,ジャンバッティスタ][Vico,Giambattista]
1668‐1744。18世紀イタリアの哲学者。ナポリの本屋に生まれ、独学で哲学などを修め、ナポリ大学の修辞学教授の職を得たが、生涯その暮らしは余裕のあるものとはならなかった
上村忠男[ウエムラタダオ]
1941年、兵庫県生まれ。東京大学大学院社会学研究科修士課程修了。東京外国語大学名誉教授。専攻は学問論・思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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