内容説明
電気を帯びた物体にはほこりがくっつく。ゆえに電気は糊である―十七、十八世紀の厖大な科学文献を渉猟して、抱腹絶倒の誤謬へとなぜ人は突き進むのかを検証する。最初の経験への過信、過度な一般化、一元化、実体化、イメージや類推への依存、アニミスム的物体観、…いまもなお私たちに働く「認識論的障害」を乗り越えつづけ、本当の科学的精神に向かうために。科学哲学の傑作。
目次
認識論的障害の概念 本書のプラン
第一の障害、最初の経験
科学的認識の障害となる一般的認識
ことばの障害の例、海錦 身近なイマージュの過度の拡大
科学的認識の障害としての一元的かつプラグマティックな認識
実体論的障害
実在論者の精神分析
アニミスムの障害
消化の神話
リビドーと対象認識
量的認識の障害
科学的客観性と精神分析
著者等紹介
バシュラール,ガストン[バシュラール,ガストン][Bachelard,Gaston]
1884‐1962。20世紀フランスの哲学者、科学哲学者。欧米系の科学哲学とは別の、科学的実践に寄り添ってその諸概念を批判的に分析することを重視するフランス独自の科学哲学、科学認識論(エピステモロジー)を領導し、アルチュセール、フーコーなどに大きな影響を与えた。一方、詩的想像力についての仕事も注目される
及川馥[オイカワカオル]
1932年、宮城県生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。茨城大学教授などを歴任。専攻はフランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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