平凡社ライブラリー<br> 完全言語の探求

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平凡社ライブラリー
完全言語の探求

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  • サイズ 文庫判/ページ数 549p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784582767506
  • NDC分類 801
  • Cコード C0380

内容説明

ヨーロッパ各地で、現代の国民語のもとになった俗語が擡頭しはじめた時代、バベル以前、多言語状態以前の単一の祖語「アダムの言語」への復帰、あるいは“完全言語”の再建への探求が始まる。そこに投入される、さまざまな理説、我々にも親しい哲学者や思想家を含む多彩な人々の情熱、百科全書や、コンピュータ言語、またエスペラントなどにも行きつくその多様な道筋を、練達の筆で見事にさばき描き切るエーコの傑作思想史!待望のライブラリー化。

目次

アダムから「言語の混乱へ」
カバラーの汎記号論
ダンテの完全言語
ライムンドゥス・ルルスの「大いなる術」
単一起源仮説と複数の祖語
近代文化におけるカバラー主義とルルス主義
像からなる完全言語
魔術的言語
ポリグラファー
アプリオリな哲学的言語
ジョージ・ダルガーノ
ジョン・ウィルキンズ
フランシス・ロドウィック
ライプニッツから『百科全書』へ
啓蒙主義から今日にいたるまでの哲学的言語
国際的補助言語

著者等紹介

エーコ,ウンベルト[エーコ,ウンベルト][Eco,Umberto]
1932年、イタリア北部ピエモンテ地方アレッサンドリア生まれ。トリーノ大学で美学を専攻し、1954年、学士号取得。RAI(イタリア放送)に勤務後、トリーノ大学、ミラーノ大学、フィレンツェ大学、ボローニャ大学などで美学、視覚コミュニケーション論、記号論を講義。1975年からボローニャ大学教授

上村忠男[ウエムラタダオ]
1941年、兵庫県生まれ。東京大学大学院社会学研究科修士課程修了。東京外国語大学名誉教授。専攻、学問論・思想史

廣石正和[ヒロイシマサカズ]
1956年、熊本県生まれ。東京外国語大学大学院地域研究科修士課程修了。専攻、イタリア思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

65
完全言語の探求が始まるのは、ローマが衰退し人々がラテン語と蛮族の語根の混じった「方言」を話し始める時代、人間が「言語の混乱」に直面する時代で、その時に「近代世界が考える」ヨーロッパが誕生するのだと作者は言う。だからアダムの言語からエスペラントまで、完全言語探求の歴史を追う本書は、欧州の思想史であり(宗教や国民国家的なイデオロギーなど動機は違えど)諸民族の普遍的な融和という見果てぬ夢の歴史であり、「言語」の限界とそして可能性を示すものでもあって、広汎なテーマを内包する素敵な知的冒険の書だったように思います。2020/12/04

マウリツィウス

24
【THE/PERFECT/LANGUAGE】《完全言語》と称される《完遂性》は古典言語における《約束》を意味、つまりこの書物は《作品》であり《思想書前提》に該当しない。そして、ジェイムズ・ジョイス原典性を把握することでのエーコの慧眼は確かなものであることを確認出来る。『フィネガンズ・ウェイク』解読の鍵を知り尽した《エーコ=理想化としてのジョイス読者》はモデル化されたボルヘス/ジョイスを二重統合、つまり古典古代における《キリスト教的バベル》に復元させた意味においてこの書物は《旧約》ではなく《新約》の再構築。2013/07/30

マウリツィウス

24
【完全を示すあの言葉】薔薇の名前を構成し、また振子の振動音を響き渡らせたこの至上名著とはバベルの言語の引用再現でありエーコの集大成は実際はフィクションではなくレムと同じくこの虚構化言論において説かれている。そして、この論文の貴重な提言とは権威のイタリア記号論学者があの敬愛した融合国家社会像の創設者と言える二人へ残した言葉。この書物の実際導入は至大奇書と伝奇を選択し素材に還元することで無限の塔を天に打ち上げる。天上と地上、すなわち古典古代と現代を逆転させ地球儀概念を消滅し栄光を優雅なる楽園へと帰す復楽園だ。2013/05/16

loanmeadime

20
ぷふぁーっ、読み終わりはしましたが、読めているかどうかは自信がありません。メモを残しながら読み進めもしたのですが、見返してみると、成績の悪い学生の講義ノート風で事項の列挙にしかなっていません。トホホ・・・ボヤーっとした感覚ですが、二つの絵のことを思います。一つはシスティナ礼拝堂にある有名なミケランジェロのアダムの創造で、神がアダムに完全性を備えた言語で何か告げている?もう一つは2年ほど前にプラド美術館展で見たマイーノの精霊降臨で、これは天から降って来た舌で使徒たちが自分の言葉に普遍性を持った?どうかな?2021/01/16

白義

19
唯一真実である、普遍にして完璧な記号の体系─完全言語の探求の歴史。それは普遍と個別を巡って行われたヨーロッパの格闘の軌跡でもある。バベル以前にカバラの神秘的言語観や、現代の共通言語の試みとしてのエスペラントまで、多彩なプログラムを丹念に解説した労作。それぞれの真実の言語の試みから近代言語学に繋がる発想が生まれたり、記号、分析哲学に重要な部分が引き継がれたり、言語を中心とした問題自体への見通しがよくなる名著だと思う。そしてそれらの試みが挫折した地平に、今の我々の文化の展望もまた見えてくる2012/11/06

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