内容説明
ヨーロッパ各地で、現代の国民語のもとになった俗語が擡頭しはじめた時代、バベル以前、多言語状態以前の単一の祖語「アダムの言語」への復帰、あるいは“完全言語”の再建への探求が始まる。そこに投入される、さまざまな理説、我々にも親しい哲学者や思想家を含む多彩な人々の情熱、百科全書や、コンピュータ言語、またエスペラントなどにも行きつくその多様な道筋を、練達の筆で見事にさばき描き切るエーコの傑作思想史!待望のライブラリー化。
目次
アダムから「言語の混乱へ」
カバラーの汎記号論
ダンテの完全言語
ライムンドゥス・ルルスの「大いなる術」
単一起源仮説と複数の祖語
近代文化におけるカバラー主義とルルス主義
像からなる完全言語
魔術的言語
ポリグラファー
アプリオリな哲学的言語
ジョージ・ダルガーノ
ジョン・ウィルキンズ
フランシス・ロドウィック
ライプニッツから『百科全書』へ
啓蒙主義から今日にいたるまでの哲学的言語
国際的補助言語
著者等紹介
エーコ,ウンベルト[エーコ,ウンベルト][Eco,Umberto]
1932年、イタリア北部ピエモンテ地方アレッサンドリア生まれ。トリーノ大学で美学を専攻し、1954年、学士号取得。RAI(イタリア放送)に勤務後、トリーノ大学、ミラーノ大学、フィレンツェ大学、ボローニャ大学などで美学、視覚コミュニケーション論、記号論を講義。1975年からボローニャ大学教授
上村忠男[ウエムラタダオ]
1941年、兵庫県生まれ。東京大学大学院社会学研究科修士課程修了。東京外国語大学名誉教授。専攻、学問論・思想史
廣石正和[ヒロイシマサカズ]
1956年、熊本県生まれ。東京外国語大学大学院地域研究科修士課程修了。専攻、イタリア思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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