内容説明
ロシアの名門貴族に生まれたクロポトキンは、豊かな環境の中で育ち、皇帝の蕃兵を期待されていた。しかし幼い頃から当時の苛酷な農奴制に疑問を抱き、成長とともにその思いは強まっていった。この自伝は、五十代後半に亡命先で書かれたもので、その豊かな感受性は、幼い頃の人々の言葉や心の動き、音楽やダンスの様子などを鮮やかに記憶している。
目次
第1部 幼年時代
第2部 近習学校
第3部 シベリア
著者等紹介
クロポトキン,ピョートル[クロポトキン,ピョートル][Kropotkin,Peter]
1842‐1921。ロシアの地理学者・作家・革命家。モスクワの名門クロポトキン公爵の息子として生まれる。58‐62年、ペテルブルグ近習学校、のちカザフ連隊付士官としてシベリアに赴任し、監獄・流刑・自治制度の改革にあたる。67年、軍籍を離脱しペテルブルグ大学物理・数学科に入学。71年、フィンランドおよびスウェーデンの氷河堆積層を調査。72年、スイスにて国際労働者協会を知り、アナキズムに共鳴、帰国後チャイコフスキー団に参加する。74年、逮捕され、ペトロ・パウロ要塞監獄に収監
高杉一郎[タカスギイチロウ]
1908年、静岡県生まれ。本名、小川五郎。東京文理大学英文科卒業。改造社で雑誌「文藝」「時局雑誌」などの編集にあたり、44年応召。ハルビンへ赴く。敗戦後シベリアのタイシェット、ブラーツクのラーゲリに抑留され、49年9月復員。50年以降、静岡大学で教鞭をとり、英文学、児童文学、エスペラント運動、エロシェンコ研究などの分野で幅広い活動を行う。2008年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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KUMAGAI NAOCO
あかふく
ishii.mg