内容説明
中国文学の第一人者が読み解く、司馬遷『史記』の世界。前漢の時代背景、司馬遷の生涯、成り立ちの経緯から、「項羽と虞美人」「李広と李陵」「伍子胥と白公勝」など、全百三十巻より、八か所の読みどころを精選、原文・読み下し・訳と解説、さらに独自の視点を通してその普遍的な魅力に迫る。また小説「李陵」を増補し、半世紀を超える著者の“史記史”をあとがきで述懐。究極の史書から学ぶ、人間と歴史の真実。
目次
はじめに―『史記』の誕生
司馬遷の生涯―太史公自序
怨念の炎―伍子胥と白公勝
刺客の系譜―予譲と聶政
一揆の首領―陳渉と呉広
英雄の末路―項羽と虞美人
後宮の女たち―呂后と衛子夫
悲劇の将軍―李広と李陵
游侠の群れ―朱家と郭解
小説 李陵
著者等紹介
一海知義[イッカイトモヨシ]
1929年、奈良市生まれ。中国文学者。旧制高校理科から京都大学文学部中国文学科に進学、高橋和巳らとともに吉川幸次郎に師事した。神戸大学教授、神戸学院大学教授を歴任し、現在、神戸大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。