感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月世界旅行したい
8
良い本。ゼムクリップからマラリアまで。2015/01/13
ぐりにゃる
2
理科系の中で特にエンジニアの仕事が垣間見えた気がした一冊。アイデアが形になり、製品として完成されるまでのストーリーは歴史と言っても過言でないロマンを含んでいると思うに至る。理論や理屈とかそういう細かい話は抜きにしても、技術―工学というものは、面白い分野の話だと気付かせてくれる。数々のアイデアが、昨日今日実際に使ったような、日用品として生活の場に合わせた形になっていくのを眺めていると、自分も発明家になったような、楽しくも昂揚した気分を感じさせてくれる。自分も、なにかアイデアを形にしたくなる。2012/11/01
むとうさん
2
技術的な可能性、アイディアが製品に反映されるまでの様々な要素を具体例を挙げて説明した本。小さいのは鉛筆、クリップから最後には橋、高層ビルまで。ちょっと古い本(96年)なのでファックスがやたらともてはやされていて時代を感じる。今ならタッチパネルだろうか?高層ビルはエレベータ関連が全面積の30%近くってほんまかいな。クリップの特許ってずいぶん細かいんだなぁ。工学も理学も「理系」だけど、向かっている方向が全然違う。その辺は経済学と法学が「文系」だけどけっこう空気が違うのと同じものを感じる(やや脱線気味)2012/10/18
tamagosandwitch
2
実際の製品や建築物にまつわるこのようなエピソードや解釈を、高校の頃に読めたら、理科の授業がより面白くなったかもしれない2012/03/09
★★★★★
2
技術やアイデアは単独で存在するのではなく、社会や文化、経済、政治といった要素に埋め込まれた中で、偶然的な諸要因が重なって初めて形をとる。形をとった技術は、今度は社会などに影響を与え出す。技術と社会との相互作用を、豊富な図版とエピソードで解き明かす好著でした。ある意味ではラトゥールの入門編と言えるかも。2012/02/09